好評の「アウトドア歴40年の達人に訊く!」シリーズ。ハンモック、タープと続いて今回はアウトドアシーンでいざという時に役立つ、ロープワーク。
これさえ覚えていれば問題ない、3つの王道ロープワークの「もやい結び」「ふた結び」「自在結び」を伝授してもらいました!
まずは、アウトドアにおける王道中の王道、『もやい結び』。ロープの片側を輪っかにして結びつけるロープワークです。シンプルながらこれさえ覚えておけば、しっかりと結びつけることができます。
まず、結びつける対象物にロープを回したら、向かって手前をA、奥をBとしましょう。Aの方をこのように輪っか状にします。
輪っか状にしたAの下からBを通します。
輪っかに通したBは、そのまま輪の先にあるAの下まで通していきます。
Aの下に通したBを引っ張り上げて、
今度はAの輪っかの中に通します。
通したBをぐっと引っ張って締めてあげれば、
もやい結びの出来上がり。シンプルながら強力な結び目です。
もやい結びは解くのも簡単なのが魅力。
結び目の輪っかの部分を指の腹で下に押してあげると、
こんな簡単にスルっと解けちゃいます。
輪っかに対して自然に下向きに圧がかかることは稀なため、自分で押し込まない限りは解けず、押し込めば簡単に解けるという優れたロープワークです。
このロープワークは、ロープに引っ張る力が加わっている間はよほどのことがないと解けることがない、ロープと対象物を結びつけるためのロープワーク。逆に引っ張る力を弱めると簡単に解けるため、タープとロープを結びつける時などに有効。
もやい結びの時と同様に、手前をA、奥をBとします。
まずは、AをBの下に通します。
通したAの先を今度はAの下にくぐらせます。これでひとつ目の結びができます。
次に、Aの先を同じようにBの下に通し、
同様に、通したAの先をAの下にくぐらせます。
くぐらせたら、Aの先とBの先をそれぞれ持ち、
ぐーっと締めていくと、
ふた結びの出来上がり。これで伸びたBの方を何かと結びつけたり、ペグ打ちしたりすれば解けることはありません。
最後にご紹介するのは自在結び。タープやテントのロープに自在の金具などが付いていると思いますが、それをロープワークでやってしまおうというもの。長さ調整やテンションを調整する場合に重宝すること間違いなしです。
実際にペグに通した時をイメージしてやってみます。
Aの先をBの下に通します。
Aの先を下から上に巻き込み、
Aの先をBの下に通します。これで一つ目の結び目ができます。
Aの先を伸ばして、先ほど作った結び目から上に間を空けて、Bの下に通します。
通したAの先を持ち上げて、
このようにBに巻きつけます。
通した先をBの下に通して、
しっかりAを伸ばしてあげると、このようにBに2重に巻きついたことになります。
AをBの下に再度通し、
通したことでできた輪っかにAを通します。
そうするとこのような形になると思います。
あとは出来上がった結び目のDをしっかり締めてあげれば自在結びの完成。
先にペグ側に作ったCの結び目と、Dの結び目で押し引きして調整すれば自在になるわけです。
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