この「グランドロッジ」は、他の店舗とは異なり「ショールーム」と特には冠されていません。
その理由について、
「単なるショールーム機能には終わらせません。ここを様々な発信の基地にしていきます。いわばメーカーとしてのホームグランドを持ったということでしょうか」
と応えるのが、営業本部長の伊川さん。
日本で一番長い歴史をもつテントメーカーがそのホームグランドを持ったということは、日本で一番テントに親しめる場所、そして日本で一番テントのことを「知れる」場所ができた、そう言っても過言ではないでしょう。
「ogawaブランド」。
日本のキャンプを長きにわたり下支えしてきたロングテール。名品オーナーロッジを始めとして、ロッジテントの正統継承ミネルバ、リビングシェルター、ロッジドームという画期的なパッケージングで大ヒットとなったティエラ、そしてワンポールテントブームの火付け役ピルツ。いつの時代も、派手さはなくともその時代に見合った堅実なモデルであったのがogawaブランドです。
グランドロッジでは、現ogawaブランドの全てのモデルが用意されており、それらをスタッフの協力の元に、どれでも建ててみることができます(※ 電話による事前予約が必要)。
このグランドロッジを取り仕切るのは、オートキャンプ協会公認インストラクターでもあり、ステキな笑顔の持ち主、紫藤店長。
「テントに関して、見る、建てる、しまう、その一から十まで、すべてのポイントをここで体験していただけます。常駐のスタッフがしっかりサポートをさせていただきますので安心して申し付けてください。
ご購入ご検討の方だけでなく、すでにユーザーの方でまだ設営や撤収に不安があるという方も大歓迎です。また、ご購入後も末永くogawa製品をご愛用いただくためのメンテナンスとリペアもこちらで承っております」
紫藤店長はグランドロッジオープンに当たり、ogawaブランドの生き字引とも言える方に徹底的な師事を受けています。
「はい、細かな部分までしっかり叩き込まれました」
それはogawaブランドに息づいたナレッジの継承。この先きっと紫藤さんからユーザーにそれが引き渡され、また逆に多くのユーザーから新たなるナレッジがこのグランドロッジに集結されていくことになるでしょう。
グランドロッジというネーミングや成り立ちについて広報担当の名古屋さんに聞いてみました。
「グランドには“壮大な”、“高尚な”という意味があります。ロッジはもちろんogawaブランドの象徴。私達は古くからのテントメーカーであり、このグランドロッジにはその責任と誇りを秘めた壮大なる発信基地にしていこうという決意を名前に込めました」
新木場という場所を選んだ理由もユニークです。
「近くには若洲海浜公園キャンプ場があります。ご存知の通り、ここはビギナーの方が初めてテントを建てることも多い場所です。そしてゲートブリッジを渡ればここもビギナーがよく利用する城南島海浜公園。
この二つのキャンプ場、我々の本社所在地、そしてグランドロッジとはある意味同一線上です。このラインからたくさんの新しいキャンパーの方々が巣立っていっていただけたら嬉しいですね」
内外装には新木場らしくモザイクウッドやウッドテラスが随所に配されています。また印象的なのはインナーながらアウトドア感を演出しているバークウッドが撒かれたステージ。よく見るとヒノキのウッドチップがその下に敷き詰められています。
「通常のバークウッドは虫が湧きやすいことがあるため、ここでは全て洗浄されたものを使用しています。さらにヒノキのウッドチップで抗菌作用を高めています」
実はこのグランドロッジ内の内装は3カ月間、先の伊川さんや名古屋さんが自らペンキまみれになって塗装し、ときには天井を解体するなど、かなり手の込んだホームメイドで作られています。その証拠に店内にはヘルメットやハシゴ、マキタの掃除機が。
「もちろんその名残りではありますが、自らの本分であるメーカーとしてのファクトリー感も今後さらに工夫を凝らしてお伝えしていきたいと思っています」
また、新木場という街への地域貢献を重要視していくとのこと。
「地域の方がふらっと寄ってコーヒーを飲んだり、ご家族でワークショップに参加していただけるような場所になることも目指していきたいですね」
ogawaブランドは長らく「職人」の作るテントであると評価されてきました。しかしそれは、時代の流れの中で長所になることもあれば、短所になることもあります。しかし、長い伝統を築き上げたメーカーは、そのコアバリューを絶対に捨てないものです。
ogawaブランドは品質と信頼の証し。日本が誇る日本のテントブランドです。
キャンパルジャパンの歴史は日本のキャンプにずっと寄り添い続けた唯一100年超えの会社。グランドロッジは日本のテントの壮大なるナレッジセンターでもあり、日本のキャンプそのものの価値を創造する大いなる起点になっていくことを、この先期待していきたいと思います。
*アクセス
江東区新木場1-12-19
JR京葉線 東京メトロ有楽町線 新木場駅下車 徒歩約20分
都営バス 木11系統 東千石橋バス停 下車3分
駐車場 2台
TEL/FAX:03-6457-2306
*営業時間
平日:10時~19時
土日祝日:9時~18時
定休日:火曜日