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アウトドア×縄文土器で原点回帰?!男のこだわり溢れるアウトドアショップ”Charcoal”

みなさんは縄文土器を知っていますか?歴史で誰しも名前を知りますが、その背景や当時の人々の生活まで想像を膨らませたことはないのでは?

ましてやその縄文土器が僕達の愛するアウトドアに通ずるなんて思ってもいませんよね。

何においても原点へ立ち返ることで、考え、振る舞い、そして生き方を見直すことができるのではないのでしょうか?

そんな当たり前のようでとても大切なことを教えてくれたCharcoalにフォーカス。

仙台から車を走らせ1時間弱、東北新幹線の線路沿いに突如現れたログハウス。

周囲の景観と異なる雰囲気を放つその姿に、自然と興味がそそられます。

食を通したアウトドア活動でお店を持つことに

――まず、このお店を開いたキッカケを教えて下さい。

元々キャンプが好きで、ダッチオーブンで料理をするなど、特に食事にはこだわっていました。「これをお店にできたら面白いな」と思ったのがキッカケで、様々なイベントに出店するようになりました。

イベントでは出張型のアウトドアカフェやダッチオーブン・weberの使い方レクチャー等を行っていました。出店を重ねる中で、事務所的な場所が必要になってきたんです。

もともとお店を持ちたいという思いはあったので、「どうせなら事務所ではなく、ショップにしよう」と準備を進めて行きました。

Charcoal店長の小野誠さん

――そうなんですね。毎日営業なさってるんですか?


いえ、平日はアウトドアとは全く異なる領域でサラリーマンをしています。このお店も予定の合間を縫って開いているので、開店することもしょっちゅうではないんです。

他では買えないモノ、そしてこだわりのランタンを

――お店に揃えているものにコンセプトはありますか?


なるべく普通のアウトドアショップでは見受けることができない、手作りのもの珍しいものを置くようにしています。

王道のギアや一般的な用具は大きなアウトドアショップさんで買えるので、ウチにしかないものを置いておきたいと考えています。

紙コップを持ちやすくする木製の取っ手

それと私、ランタンがとても好きなんです。

今後は限定のシーズンランタンや中古で味のあるランタンを売っていこうと考えています。

ランタンについては独学ですが深く学んだので、火の点け方やメンテナンス方法もそこでしっかりレクチャーできればと思っています。

――素敵ですね。どうしてそんなにランタンがお好きなのですか?


ランタンが放つ生の灯り、火にとても魅力を感じるんです。火の灯りはいざという時とても役に立ちますし、生の火の温かさにはうっとりしてしまうんですよね。

アウトドア×縄文土器でヒトの原点に立ち返る

――そういえば、お店にちらほらあるこの土器?はなんなのでしょう?

それは縄文土器です!実は「アウトドア×縄文土器」という切り口でイベントに出展することも多いんです。

イベントにて土器の火元に点火する小野さん

ただ、焚火をするのではなく、焚火の上に縄文土器を、そしてそれを囲んで生き方や歴史を顧みるということを提案しています。

――元々土器自体に興味があったのですか?


最初は調理道具として知りました。土器汁という料理もあるんです。そのうちに「論理も知らなければ!」と考えるようになり、土器の先生にお話を聞いたり、自ら土器を作ったりもしました。

そこからは土器の魅力にどっぷりハマっています。もっとこの魅力を伝えたいと思い、元々好きだったアウトドアやキャンプと掛け合わせて活動をしています。そうすれば縄文土器に興味を持つ間口が広がると考えたんです。

――まさに土器愛ですね。そんな縄文土器の素晴らしさを教えて下さい。

まず器として有能です。土器は耐熱性が強く、火から離してもしばらくは沸騰しているんですよ。

土器の耐熱性を活かして創る土器汁

そして土器にはストーリーがあります。この縄文土器は名の通り、縄文時代からありました。その当時の人々は35歳が平均寿命で、1日1日を大事に魂込めて生きていたと思うんです。

この土器から歴史を辿ると人間の原点に立ち返ることができます。それがとても魅力的です。

人間最初の科学であるこの縄文土器を囲いながら、便利な世の中、大量生産大量消費を見直して、原点に立ち返る。

便利過ぎる世の中は退化なんじゃないかなと思うんです。

急いでばかりの毎日ではなく、一度立ち止まって考える、スローなライフスタイルを提案できると思っています。

縄文土器をハブに様々な活動に取り組む

ーーイベント時は、具体的にはどういった内容に取り組まれているのですか?


『アースデイみやぎ大崎』というイベントでは土器汁を振る舞いました。

アウトドア×縄文土器を軸にしていますが、何かと何かを掛け合わせて様々なコトに挑戦したいと考えています。

このイベントは母体が“おおさきエネルギーカウンシル”というNPOになっていて、ナチュラル・エコ・ローカルがテーマです。

土器汁もただ振る舞うのではなく、マイ箸マイカップを持参で無料にて配布し、エコと掛け合わせてご提供しました。

他にも『縄文ランタンナイト』と題して、ランタンに囲まれながら中央に焚火と縄文土器を置いて物思いにふけるというイベントも行っていますよ。

人々の思い、夢を実現させる場所“Charcoal”

――今後はこのお店をどのようにしていきたいですか?


実は店名であるCharcoalは炭という意味なんです。

元々食に香ばしさを与えながら、遠赤効果でその場も温める存在である炭が好きなんです。

なので炭を作って販売していきたいです。木だけではなく竹やその他の植物など、炭作りにトライしていきたいですね。

あとはコミュニティと言いますか、色んな人の思いを実現させる場所でありたいです。

例えば副業を考えている人やモノづくりがしたいと考えている人が、自分のプロダクトをテスト的に販売する場所として。

結果的に従来のアウトドアショップにないものを売ることができますし、“男のフリーマーケット”、“趣味の部屋・隠れ家”的な場所になればいいなと思っています。

――縄文土器を使った活動も増やしていかれるのですか?

もちろんです!

私は山や海ではなく、食としてのアウトドアを、焚火で縄文土器を囲むことを掛け合わせて、もっと多くの人に伝播できればと考えています。

その体験を通してヒトの原点に帰ることで示唆を与えられたらいいなと思います。


賢者は歴史に学ぶと言いますが、まさに小野さんは縄文土器から歴史や当時の背景を知り、その魅力を伝える役目を背負っているようでした。

マニアックなランタンの数々や、なかなか触れることのない縄文土器、そして年中無休ではないというプレミア感を求めて、是非小野さんに会いに行ってみてはいかがでしょうか?

店舗情報

『Charcoal』

*所在地
〒989-6106 宮城県 大崎市古川幸町1-8-6


*公式Facebookページ
https://www.facebook.com/Charcoal-1289239361091160/

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ライター:
.HYAKKEI編集部