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これ欲しい!この春、注目の新作アウトドアギア10選 ≪前編≫

この春リリースされる、出来立てほやほやの「新作ギア」たち。
元アウトドアショップ店員の筆者が、展示会をめぐる中で出合った、“選りすぐり”を前・後編に分けてご紹介。定番アイテムから、ちょっと一風変わったユニークアイテムまで、バラエティー豊かにお届けします!

新作①:「MADE IN JAPAN」の老舗テントメーカーから、待望の新作が登場!

アウトドアユーザーから圧倒的な支持を得る、老舗テントメーカーの「アライテント」からは、この春、“オニの角”のように張り出した居住空間をもつ「オニドーム」がデビュー。

写真は、2人用の「オニドーム2」

「オニドーム」の最大の特徴は、おもに3つ。

・2本のポールをクロスさせるだけで立ち上がる、シンプルで簡単な構造
・にも関わらず、広い「室内」と「前室」をもち、2人用でも1,480gという軽さ
・そして、フライシートのペグダウン無しでも、前室が生み出される

とくに③に至っては画期的で、テントの前室は「ペクダウンできない場所では成立しない(利用できない)」という弱点を、この構造にすることで見事に解消しているんです。

インナーテントのみの状態。出入口のパネルは、上部がメッシュ地になり、通気性を高めている

インナーテントだけで見てみると、そのシンプルかつ秀逸な構造が一目瞭然。
また、専用のアンダーシートは前室部分も覆うデザインのため、より快適な居住空間を生み出すことができます。
広い前室って、天候が悪くてテントの外に出られないとき、本当に重宝するんですよね。

【SPEC】
ライペン/
オニドーム1 ¥43,000+税 重量:1,290g(本体+ポール+フライシート)
オニドーム2 ¥47,000+税 重量:1,480g(本体+ポール+フライシート)
問:アライテント 04-2944-5855 http://www.arai-tent.co.jp/

新作②:必要なものは、これひとつに。すべてのアウトドアピープルに捧げる、3WAYバッグの新生

「誰にでも気軽に、毎日のように使って欲しい」。
そんな製作者の願いから誕生したのが、この3WAYマルチバッグ「スウィング」。
付属のアタッチメントやショルダーベルトを取り付けることで、「チェストバッグ」、「ショルダーバッグ」、「ウエストバッグ」に変身し、使い勝手のよさにトコトンこだわり作られています。

写真は、Mサイズ。カラー展開はグレーとブルーの2色。裏地はどちらもライムグリーン色になっている
(左)写真のLサイズには、500mlのペットボトルがすっぽり入る(ちなみにMサイズは、350mlのペットボトルが入るサイズ感)。(右)裏面にも縦型ポケットを1つ備え、使用頻度の高い地図やコンパス等を入れておける

耐久撥水のある生地を使用しつつも、水の侵入を最小限におさえるために縫製箇所を減らし、止水ジッパーを採用。レインカバーを装着しなくても、雨に強い仕様になっています。
グローブをしていてもスライドしやすい大きめのジッパータイや、サングラスや家の鍵を吊るしておけるベルトループも、とても便利な機能ですよね。

【SPEC】
パーゴワークス/
スウィングM ¥5,000+税 容量:1.2L 重量:110g
スウィングL ¥6,000+税 容量:2L 重量:140g *どちらも4月中旬発売予定
問:サイトウデザイン 042-312-2865 http://www.paagoworks.com/

新作③:こんなの欲しかった!シンプル&カッコいい、多機能で軽量なデイバッグ

元・かばんデザイナーが手掛ける、アウトドアガレージブランドの「アトリエブルーボトル」。
ユーザーからの受注を受け、1点ずつ丁寧に製作している、いま大注目のブランドです。
そんなアトリエブルーボトルの人気モデル「PAC」シリーズに、この春、最小サイズが新登場するとのこと。

ファスナーを斜めに設けることで、下に入れた荷物もらくらく取り出せる。バンジーコードにはウィンドブレーカーなどのアウターを引っ掛け、外のポケットにはドリンクを入れることが可能

小さな容量のバックパックは、開口部が狭いがゆえに中身が取り出しにくいというデメリットがあったりもしますが、「PAC01」は、上部のロールトップと前面のファスナー2か所からアクセスできるように設計。
さらに、細くしがちなショルダーベルトの幅を広めにすることで、荷物の重さを分散し、肩への負担を軽減できるようになっています。

右のアイテムは、同色の同生地を使用した「ハイカーズサコッシュ02」。両方合わせても、約320gという超軽量さ

スポーティーすぎずスタイリッシュなデザイン。山だけじゃなく、日常使いしたくなりますね。

【SPEC】
アトリエブルーボトル/PAC01 ¥20,000+税(予定) 重量:約260g カラー:3~5色(予定)
*5月発売予定
問:アトリエブルーボトル http://www.atelierbluebottle.com/

新作④:驚くべきは、その収納方法! 砂地やぬかるみでも安定する、4本脚チェア

マットレスでお馴染みの「サーマレスト」からは、これまであった3本脚の「トレオチェア」に加え、4本脚バージョンの「クアドラチェア」が仲間入り。

砂地やぬかるんだ地面でも安定感のある4本脚。シート高は33cmと座面が高く、立ち座りも楽チン

なにかと外遊びが増える新緑~夏シーズン、バックパックなんかに入れて持ち運びしやすいチェアは必需品ですよね。
このチェアもコンパクトになるのですが、その収納方法がちょっと個性的なんです。
グレー色の4本の脚を組み合わせると、なんとハードケースに早変わり!

(左)収納図はこんな感じ。この中にすべてすっぽり収納可能。サイズは30.4×12.7cmで、A4サイズのバッグに入れられる大きさにできる。(右)カラーは写真のレッドオークルを含め全4色展開

一体中からは何が出てくるのかな!?と、ワクワクしちゃいますね。まわりからの注目度も大、なコンパクトチェアなのです。
収納方法についてはメーカーウェブサイトに詳しく記載されているので、気になる方はソチラをチェックしてみてくださいね。

【SPEC】
サーマレスト/クアドラチェア ¥20,000+税 重量:1,318g カラー:4色
問:モチヅキ ユーザーサポートダイヤル TEL:0256-32-0860 http://www.e-mot.co.jp/

5/13加筆:本製品は、安全面の考慮から、日本での発売が急きょ中止となりました。ご了承ください。

新作⑤:レインウエアも「コンバーチブル」の時代!?

モンベルからは、こんな変わり種レインウエアが発表されました。一見、よくあるレインジャケットのように見えますが、よーく見てください。腕部分のデザインがちょっと変わってる…?

サイズ展開はXS~XLで、ユニセックス仕様。素材は、モンベル独自開発の防水透湿素材「ドライテック3レイヤー」を採用している。バイカラーのファスナーが目を引くデザインだ

モデル名は「コンバーチブル レインジャケット」。その名の通り、袖は取り外しが可能になっています。

ファスナーで簡単に取り外せる仕組み。でも、着た状態での装着が少し難しいのがたまにキズ…。コツは、半袖部分の袖を脇でおさえて、ファスナーのスライドをかませることだそう

・「レイン着ると暑いから、着たくない。でも、ボディーは極力濡らしたくない」
・「雨に濡れるより、動きやすさ・身軽さを優先したい」
・「寒暖差が激しいときにも、レインを快適に着たい」

そういったユーザーの要望を、まさにこのレインウエアは叶えてくれるのです。

ちなみに、ジャケット同様、取り外せるレインパンツも同時にリリース済み。
特に、ウルトラライトハイカーやスピードハイカー、トレイルランナーからキャンパーのみなさん、要注目です!

【SPEC】
モンベル/
コンバーチブル レインジャケット ¥15,500+税 重量:243g サイズ:XS~XL(男女兼用) カラー:3色
コンバーチブル レインパンツ ¥8,900+税 重量:192g サイズ:XS~XL(男女兼用) カラー:2色
問:モンベル・カスタマー・サービス TEL:06-6536-5740 https://www.montbell.jp/

新作⑥:これぞ最強のエマージェンシーグッズ。水につけても、強風でも、消えないマッチ

マッチなのに「防水」で「防風」という、目からウロコなマッチがコチラ。
キャンドルランタンでも有名なアメリカのブランド「UCOユーコ」の「タイタン ストームプルーフマッチ キット」!

ケースは防水仕様で、水にも浮く構造に。ボディーのロゴ部分がストライカーの役割を果たしている

マッチ棒の長さは10.5cmで、燃焼時間は25秒。この間であれば、水の入ったカップにつけても、土のなかに突っ込んでも、強風が吹いていても、炎は消えることなく燃え続けられるスゴイヤツ なんです。
その真偽を確かめている動画があったので、ぜひコチラを見てみてください。

動画は同シリーズ「ストームプルーフマッチ」のものですが、マッチが短く細いだけで、効果は同じです。
いざという時のために、エマージェンシーグッズとして携行しておきたいマッチですね!

【SPEC】
UCO(ユーコ)/タイタン ストームプルーフマッチ キット ¥1,500+税
内容:マッチ12本、マッチストライカー3枚 サイズ:10.5cm
問:モチヅキ ユーザーサポートダイヤル TEL:0256-32-0860 http://www.e-mot.co.jp/

新作⑦・⑧:ファイントラックから、ついに「幕モノ」がデビュー!

神戸を拠点にしている日本発のアウトドアメーカー「ファイントラック」。2004年の創業から13年目、現在では280以上ものアイテムをリリースし、この春いよいよ、新たに「テント」と「タープ」をラインナップ!

写真は、4シーズン対応のテント「カミナドーム2」。山の中で映えるバイカラー仕様

フライシート、インナーテントともに、超高密度でタフな国産の「66ナイロンリップストップ」生地と「ダイニーマテープ」を使用しています。ゴツゴツとした山肌の多く、気象条件の厳しい日本の山岳地帯において、「タフさ」というのはとても重要。

インナーテントの上部は一部メッシュ地にでき、状況に応じて換気ができる

さらに、1人用モデルで重量1,120gという最高レベルの軽量性を実現。この夏はあらゆるテン場で、この「カミナドーム」を見かけることでしょう。

そして、コチラのタープも同時デビュー。「カミナドーム」同様の強鞭な素材を使用しています。

写真は、「ゴージュタープ」。360cm×280cmの大型サイズで、2~4人程度の使用に適している

重量はたったの490g。缶ビールの500mlサイズ1本ほどの重さです。キャンプでの「リビングスペース」として、また沢登りの「ビバーク用装備」として重宝するアイテムですね。

【SPEC】
ファイントラック/
カミナドーム1 ¥55,000+税 重量:1,120g(本体+ポール+フライシート)
カミナドーム2 ¥62,000+税 重量:1,280g(本体+ポール+フライシート)
ゴージュタープ ¥25,000+税 重量:490g(本体のみ)
問:ファイントラック TEL:0120-080-375 http://www.finetrack.com/

新作⑨:あの「ジェットボイル」に、新モデルが仲間入り!

「小さな火力で素早く沸騰」できるバーナーとして、根強いファンをもつ「ジェットボイル」。この春「マイクロモ」という名のニューモデルが加わりました。

本体カップにすべてのパーツを収納でき、スマートに持ち運びが可能。ポップなカバーイラストも

「ジェットボイル」シリーズの他モデルと比べての大きな特徴としては、

・とろ火ができる(煮込み料理がしやすくなる)
・寒冷地にも強い(マイナス6度まで安定した火力をキープできる)

といった点でしょう。
カップの容量も0.8Lあるので、これなら焦げつかせずに、山でもおいしい煮込み料理が作りやすくなりますね。山ゴハンのバリエーションも増えそう!

【SPEC】
ジェットボイル/
マイクロモ ¥18,500+税 容量:0.8L 重量:約400g(ガスカートリッジを除く)
問:モンベル・カスタマー・サービス TEL:06-6536-5740 https://www.montbell.jp/

新作⑩:脇の下がメッシュに!「軽い・通気性が高い・カッコイイ」の三拍子揃った機能美ジャケット

スウェーデン出身のブランド「ピークパフォーマンス」からは、完全なる機能美を手に入れたウィンドシェルが登場。まずは、脇の下に注目してください。

ファスナーポケットや調整可能なフード、サムホール機能も付いて、重量はたったの140g。メンズモデルもある

ジャケットの脇の下辺りが「ドット状」になっているのがわかりますか? 防風性がある代わりに、ウエア内に体温がこもりやすいといった弱点があったウィンドシェル。このモデルは、脇の下をメッシュ地にすることで、ムレない衣服内環境を作り、さらに軽量化へとつなげています。

(左)脇の下のズーム。ドッド状のメッシュ地で熱を効率よく排出する。(右)フードは立体的で、好みのフィット感に調整できる

ちなみにモデル名の「BL」とは、同ブランドのなかで最高クラスを意味する「ブラックライト」の略で、“必要な機能はすべて備え、一切の無駄を排除する”という、相反するニーズを見事に満たしているコレクションのこと。まさに「機能美」という言葉が似合います。
これからやって来る暑いシーズンや、運動量や発汗量の多いスポーツでも重宝してくれるウィンドシェルなのです!

【SPEC】
ピークパフォーマンス/
ウィメンズBLウィンドジャケット ¥29,000+税 重量:140g サイズ:XS~L カラー:2色
問:RCTジャパン TEL:03-6303-1039 http://peakperformance.jp/

アウトドアギアって、機能的なギミックが含まれていたり、考え抜かれたプロダクトデザインだったりと、ワクワクしちゃいますよね。

次回後編も、どうぞお楽しみに。

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ライター:
山畑 理絵