茨城県の公設キャンプ場『グリンヴィラ』が愛される理由とおもてなしの心

おやじキャンプ、越冬キャンプは大人気

ーーキャンプブームって言われてますが、キャンプ場としてそれを感じますか?

感じますね。最近は秋〜冬にキャンプされる方が多く、利用者の方が年間で平均化しています。
キャンプとファッションが融合されて、オシャレなキャンパーさんが増えましたね。
冬は本当すごいですよ。ノルディスクの遊牧民みたいになりますよ(笑)
冬の間に行うイベントの「おやじキャンプ」や「越冬キャンプ」も、たくさんの方にご来場頂きます。

ーーイベントはどなたの発案で始まるのですか?

イベントの企画はスタッフ全員です。お客様の様子をみて季節に応じて開催をしています。夏休みは、初心者やまだそれほど経験の多くない方向けのイベントを行って、冬になればなるほどどんどん”濃い”内容のイベントになるようにしています。

ここは四季を通じてキャンプが楽しめますので、それはグリンヴィラの魅力の1つだなーと感じますね。

ファミリーキャンプ、子育てを終えた、文字通り”おやじ”が集まるキャンプ。※画像提供:グリンヴィラ

グリンヴィラのイベントはロングセラーのものばかりなので、キャンプ大会、越冬キャンプも初年度からやっていて、越冬キャンプはもともとスタッフの冬のキャンプ体験から始まったんですよ。そこに常連のキャンパーさんがいらっしゃって、それから「1品料理持って集まりましょー」となったのが原点ですね。当初は20人前後でしたが、今では200~300人の規模になりました。

ーーイベントがロングセラーってすごいですね。おやじキャンプという名前も秀逸ですね。

「おやじキャンプ」はある意味、究極のイベントですね。こちらでは何もしないで日にちだけ設定して、あとは皆さんで思い思いに楽しんで頂いてます。
常連の方がラーメン屋さんをやってくださったり、中華鍋を振ってチャーハンを作ってくださったり、板前がいたら解体ショーをやったり。本当に様々ですね。

ーー面白いですね。でも、他のキャンプ場だと常連の方が「幅を利かせて」しまうことって間々あるようで、初めての方が入りにくいとよく聞きますが。

グリンヴィラの場合は、例えば常連の方の予約を優先するとかは一切していません。民間のところでは会員制などでそういったサービスもありますが、ここの場合公設の施設なのでその辺は皆さんを公平にしなければいけません。

これはなぜだか私達自身にもわかりかねますが、グリンヴィラに来てくださっている常連の方はすごく人が良い方が多くて非常にありがたいと感じてます。電話で予約を受け付けてますが、「なんで予約取れないんですか!」っとお叱りを頂くことも不思議な事にほとんどないです。

場内に温泉施設もあります

ーーそれは本当にすごいですね。全体的にキャンパーのマナーが向上しているのですか?

キャンプ場を初めた当初はマナーの良くない方もいらっしゃいましたけど、ここ2〜3年はマナーが非常によくなりましたね。あと、感じるのはここ最近のキャンパーさんは比較的ゆったりしています。あそこへ行く、どこへ行くってわけでもなく。のんびり本を読むですとか、キャンプ場でゆっくりされてますね。

ソロキャンプも非常に増えてますし、おやじキャンプもこれからますます増えていくのかなーと思います。昔はソロキャンプっていうとどこか偏見がありましたけど、今ではソロキャンパーさんへの見方もだいぶ変わって、思い思いに楽しんでいらっしゃるなーと感じてます。

キャンパーもスタッフも。皆でキャンプを楽しむ

ーーここからは副支配人の伊藤さん、女性スタッフの大蔵さんにもお話を伺います。


伊藤さん、最近キャンプブームすごいですよね。

そうですね。すごい人気ですね。先日行われたOutdoor Day Japanでは、以前はパンフレットをお配りしていて手にとって頂けるだけでも嬉しかったのですが、今年はお客様が積極的にください!ください!と求めていただきました。すごかったですね。


最近は小さいお子様、赤ちゃんが来ることもすごく多いですね。

ーーやはり全体的にキャンプを楽しむ方は増えてますね。


この3人はオープン当初からのメンバーでみんな同い年なんですよ。

ーーえ!これだけの規模で当初のメンバーが残っているってすごいですね。

そうですね。珍しいと思います。大蔵さんもそうですけど、みんなこのグリンヴィラが大好きなんですよ。それが色んな所にも出ているのかもしれません。
手前味噌ですが、お客様の様子やテントサイトを見ていると「今日のグリンヴィラは雰囲気いいよねー」なんてスタッフ同士で話すこともあります。

ーー大蔵さんはグリンヴィラのどこが好きなんですか?

平日はそれほどお客様がいらっしゃらなくてゆったりしている雰囲気ですけど、土日になるとお客様のテントで色づいて、それがいいですね。
先程も言ったように赤ちゃん連れのキャンパーさんもたくさんいらっしゃいますし、バリアフリー化されていることもあって、車いすのお客様もいらっしゃいます。たくさんの方にご利用頂いて嬉しい限りです。

他のキャンプ場だとなかなかバリアフリーにすることって難しいのですが、その辺は工事をして様々なお客様にキャンプを楽しんでもらえるようにしていますね。

高級キャンピングトレーラーのエアストリームに宿泊もできる

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ライター:
佐久間 亮介