「休日の楽しみは自然に触れること」
……そんなアウトドア派の皆さん!
外で身体を動かすのが気持ちいい季節になってきましたね。
今回は、春の外あそびを満喫できる伊豆諸島「八丈島」をご紹介します。
夏は海水浴、サーフィン、ダイビング、釣りなどのマリンスポーツを楽しめる島ですが、これからの季節は登山やハイキング、そしてサイクリングがおすすめ。
「ここは東京!?」と、感じるほど豊かな自然と絶景スポットの数々、温泉まで楽しめる休日の島旅はいかがでしょうか。
東京から南へ約287km先にある八丈島。沖縄と同じ亜熱帯地域に属す東京都の島です。
交通手段は主に2つ。
ANAが羽田-八丈島線を1日3往復運行。所用時間は片道約55分と、うたた寝する間もなく到着します。
東海汽船が1日1往復運航。東京発は、竹芝桟橋を22:30出発して朝には八丈島に到着するので、金曜日の夜に仕事が終わってから向かうこともできます。
今回は、ゆったり派におすすめの船旅をご紹介します。竹芝桟橋のフェリー乗り場から出航し、船で寝泊まりする体験はちょっとした旅気分が味わえます。
また、自転車を持参する場合、フェリーなら輪行袋に入れれば無料(総重量20kg以下のもの)。受託手荷物として預ける場合でも、そのままの状態で+1500円で運ぶことができます。島に到着したらすぐに自転車で走れるのは嬉しいですね。
※飛行機(ANA)では自転車は大型スポーツ用品扱いとなり、3辺の合計が203cm以内で、20kgまでは無料になります。詳細は事前にご確認ください。
太陽がやわらかく降り注ぐ朝、フェリーから島の全景が見えてきます。これからはじまる冒険にワクワクする瞬間でもあります。
フェリーから降りたら荷物を宿に置いて、初日は自転車で島一周サイクリングのスタートです!
※事前に連絡すればほとんどの場合、宿まで送迎可能
島内にはレンタルサイクルショップもあるため、島に到着してから移動手段として自転車を借りるのも手です。
絶景スポットを見に行くには坂道がきつい場所も通るため、脚力に不安がある方は迷わず電動アシスト自転車をチョイス!
ここで、八丈島サイクリングのポイントを3つ
・都道八丈循環線(43.2km)を走ればぐるっと一周できる
・信号がほとんどなく、まっすぐな道が多い
・温泉、絶景、グルメ…立ち寄りスポットが豊富にある
それでは、今回は私が走った島を時計回りのコースを参考に、八丈島の魅力をご紹介します。
フェリー乗り場がある底土港からスタート。都道八丈循環線の看板を目印に三原山方面へ。
まず、本日最初の難関、登龍峠へ向います。市街地から数分走っただけで、亜熱帯特有の植物が生い茂る南国エリアへ。
登龍峠は、この道を下から見ると龍が天に登るかのように見えることから登龍峠という名前がついたと言われるだけあって、小さいカーブが龍の背のように連続するコースです。傾斜はゆるいところも多いので、マイペースで登りましょう。
道の所々に島の地図があり、今いるポイントを把握できます。数字をひとつひとつクリアしていくのは、ゲームに似た感覚を覚えます。よし、次へ!
峠には登り龍が描かれたポイントが2つあります。車だとすぐに通り越してしまうような場所も、自転車だと迫力のある龍をゆっくり拝めます。
……そうこうしているうちに視界が開け、標高330m地点にある展望台へと辿り着きます。
市街地と八丈富士をくっきり見渡せる、まさに絶景スポット!この先、もう少し登り坂が続くので、一旦休憩しましょう。
それにしても……空気が美味しい!
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その後、コースのアップダウンを経て、最初の目的地「末吉温泉 みはらしの湯」に到着。八丈島でもっとも景色のよい温泉と言っても過言ではないほどの絶景を見ながら、湯に浸かれるスポットとして人気があります。
館内は撮影禁止のため、ひょうたんの形をした露天風呂からの絶景は写真でご紹介できないのですが、その隣の休憩所からの見える以下のような景色が目の前に広がっています。
みはらしの湯で休憩したら、島の南部にある秘境エリアの自然に癒されにいきましょう。
熱帯の植物が生い茂る森林の中を歩いて行くと、そこには絶景の滝があるのですが……
辿り着いた場所にある滝は、なんと!
滝の裏側を歩いて通れる珍しいスポット、その名も「裏見ケ滝」。ここの周辺はマイナスイオンに満たされていて、都会の喧騒を忘れて心からリラックスできる場所です。
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滝を後にして、また温泉へ。裏見ケ滝のすぐ横にある温泉は無料で利用することができます。水着を着て、混浴の湯に浸かりながら眺める景色はジャングル。自然が大好きな人にはたまらない温泉です。
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実は中之郷地区は、八丈島の温泉が集まっている場所。もし先を急いでいないなら、色々と訪れてみるのも楽しいですよ。
足湯 きらめきの湯は年中無休で利用できる足湯施設です。目の前には、太平洋の絶景が広がっています。
ここまで来るのに坂の傾斜が結構あるので、サイクリングに疲れたら足湯で休憩しましょう。
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温泉ばっかり入っていてあまり先に進んでいないので、気分を入れ替え再スタート!
中之郷から市街地へ戻るコースは下り坂が多いので、海を見ながら気持ちよく走ることができます。
急な坂道を下り、かつて島庁がおかれていた大里地区に入ると、八丈島ならではの景観にも出会えます。荒波に削られ、角のとれた丸い石だけを使い積み上げられた石垣「玉石垣」です。
見た目が可愛い石垣ですが、この石を海から運んで積み上げて作った当時の人の努力を考えると、素直にスゴいという気持ちになります。
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そして、ここでやっと島を半周! 本当に見どころがいっぱいの島ですよね。後は八丈富士の周りを回ってゴールですが、ここからは住宅や温泉などの施設もほとんどなく、自然の中を風をきって走る爽快コースとなります。
中でもランドマーク的な絶景が、八丈小島。八丈島から西へ約7キロ離れた場所にある、無人島です。
八丈富士が噴火した際に、流れ出た溶岩が海に流れ落ちてできた「南原千畳敷」などから、八丈小島を眺める景色は時間を忘れてしまう程の景観です。特に、夕日の時間はおすすめです。
島の北端にある大越鼻(おおごしはな)からは、太平洋の青と大越鼻灯台の白の見事なコントラストを見ることができます。自転車や車で走ると気持ちいいコースです。
途中、道幅が狭くなるところもあるので注意して走り進めます。ここまで、信号がまったくない爽快コースなので、こんな気持ちいい道ならもう一周したいと思えてくる程です。
午前中から走りはじめて温泉などに寄り道していたら、もう夕暮れ時。
「あの太陽に向って走れ!」と言わんばかりのオレンジ色に導かれながら、初日の島一周は終了。
夕暮れ時は、亜熱帯のあたたかい風が身体を柔らかく包み、リラックスできる時間帯です。
夕食は八丈島郷土料理をいただける「梁山泊」 にて。事前に色々な方に聞きましたが、八丈島で一番有名な居酒屋さんと言ってもいい程、人気がある場所です。
中でもイチオシは、しょう油漬けにした鯛やマグロを使った島寿司。漬けにした刺身の色が琥珀色になるので「べっこう寿司」とも呼ばれています。
※事前に予約が必要なので要注意!
島の焼酎を片手に良い気分になってきたところで、店員さんに聞きました。
「明日は山に登る予定ですが、おすすめのスポットってありますか?」
「それなら八丈富士の山頂にある神社ですね。こんなところ歩くの?というジャングルみたいな道を通って辿り着いた先にあるのが……」
と、ここから先は記事後編にて!八丈島を代表する2つの山、三原山と八丈富士のおすすめポイントを存分にご紹介します。