6日間の南アルプス全山縦走の軌跡を6回に分けてご紹介します。最終回は、5日目から6日目の下山までの山行レポートをすべてお届けしていきます。赤石避難小屋から聖岳、茶臼岳、光岳の美しい稜線歩きなど見どころ満載のシリーズ最終回のスタートです!
朝の4時に赤石避難小屋を出発します。まだあたりは太陽が出ておらず、薄暗い中ヘッドライトを頼りに進みます。
南アルプスの魅力はなんといっても富士山が見えること。朝日に照らされる富士山を見ながら、まずは百間洞山の家を目指します。
百間洞山の家の脇にある川で大量に水をゲットし、標高2818mの兎岳を目指します。光小屋までの水場は茶臼小屋付近にありますが、稜線から外れるため光小屋付近にある水場まで3Lの水を背負いノンストップで進みます。
まず到着したのは、兎岳のお隣にある小兎岳。写真の奥に見える聖岳を見ながら、兎岳を目指します。
赤石避難小屋から4時間をかけて歩き、兎岳には朝8時ちょうどに到着。天気も良かったのでここで少し補給食を食べて少し休憩をとり、百名山9つ目「聖岳」に向かいます。
聖岳までは登り返しがあるため、少しテンションが下がる池田でしたが進み続けます。
兎岳からの下りを終えた後に待ち受ける聖岳までの急登。よじ登るようにして、登り続けます。
時刻は9時半。百名山9つ目、標高3013mの聖岳(前聖岳)に到着します。ここでは休憩はあまりせずに次の目的地、茶臼岳を横目に歩き続けます。
聖岳を経て、茶臼岳につながる稜線を目標にして緩やかな登りを登っていきます。この日は本当に天気が良く、首元に太陽が照りつける中進みます。
登り終えるとそこには平坦な登山道が。久しぶりの平坦な道に男2人感動します。
平坦な道が終わり、13時50分に茶臼岳に到着。先ほど登った聖岳を見上げながら、ここで10分ほど休憩を取ります。
こんなにも美しい稜線がずっと続いてほしいな。と心で願いながら、光小屋に向かいます。
ここから光小屋までの道のりは、緑豊かな登山道にガラッと変わり、山のシーンの変化を楽しめます。易老岳には16時前に到着し、本日最後の目的地光小屋までの岩場の多い道を登っていきます。
イザルガ岳麓にある水場でしっかりと水を確保します。この水場は雨が降らない期間が続くと枯れる可能性がありますのでご注意を。水場を通過すると一気にガスガスになります。
ほぼ最終日のようなテンションだった池田はポーズを取れるほど元気でした。
ついに最後の宿泊場所に18時前に到着。光小屋付近にある水場は枯れている可能性があるので、ご注意を。最後の晩餐を取り、20時頃に就寝しました。
時刻は朝の5時。荷物は小屋に置き、光岳に向け出発します。そして南アルプス最後の百名山、10個目「光岳」に到着。小屋から山頂までの時間は10分ほどで、山頂からの景色は望めませんでしたが、やり切った達成感に浸りながら思い出話をしながら小屋に戻ります。
小屋に戻り荷物をパッキングしていると、小屋で出会った方が夜叉神峠登山口まで送迎してくださることになり、最後の最後にして山の神様のような方に救われました。時刻は14時頃、こちらの方と共に無事に芝沢ゲート駐車場まで下山します。
下山後は、山梨県の名物ほうとうを食べに県内でも有名な小作をご馳走になりました。
鉄なべで煮込んだ野菜たっぷりのほうとうは、6日分の疲れと体力を癒してくれます。6日ぶりの新鮮な食べ物に感動しながら、汁まですべて美味しくいただきました。
南アルプス全山縦走5泊6日の長期縦走はいかがだったでしょうか。3泊以上のテント泊をしたことがない自分たちでしたが、6日分の食料を何にするのか、何を持っていくかなど準備の段階から下山まで終始発見の連続でした。今回の山行中にもたくさんの方に応援の声をいただき、とても心の支えになりました。南アルプス全山縦走を考えている方の参考になれば幸いです!
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