アウトドアシーンに新たなに吹き込まれたグランピング。各メディアがこぞって注目しその知名度は一気に広まりましたが、日本におけるその理解はまだまだ浅いもの。ここでは先を行く海外のグランピング事情から、その定義と歴史を紐解いていきます!
2015年あたりから一気にメディアで取り上げられたことで、国内でもユーザーへの認知も広がると同時に何かと「グランピング」を使った取り組みを仕掛けるプレーヤーが増えてきています。
ただ残念ながら、本当の意味でのグランピングを実践しているところはあるのか?と言われれば、まだまだ未成熟な市場であることは間違いないでしょう。
”グランピング”というのは、そもそも造語であり、『グラマラス(Glamorous)×キャンピング(Camping)を合わせたものである』ということ自体は比較的ご存知の方も多いかと思います。Glamorousというのは「魅力的な」という意味になりますので、直訳すると「魅力的なキャンプ」。
これだとなんだか抽象的で、「魅力的だったら何でもグランピングなの?」となってしまいますよね。グランピングは海外からの輸入ものになりますが、海外では他にも色々な表現をされており、それらを知ると言わんとしているイメージが掴みやすいと思います。以下にいくつかピックアップしましょう。
gloriousとは「栄光に満ちた、名誉ある、輝かしい」という意味。つまりglorious campingとは、「他とは一線を画す、皆が讃える存在であるキャンプ」のような解釈だと思います。そのエッセンスが今の日本のグランピングにどれだけあるのか?
boutiqueはイメージしやすいかもしれませんが、「高級専門店、特選店」といった意味があります。boutique campingは「そこで扱われているギア等が特別で厳選されたものであるキャンプ」ということになりますね。
glorious campingがその”状態”を示しているのに対して、boutique campingは”そこで使われているギア”について示しているものと考えます。
これもイメージつきやすいですね。luxuryは「贅沢な、豪華な」という意味ですから、luxury campingは「豪華で贅沢なキャンプ」ということになります。これは状態でもあるし、扱っているギアでも共通の概念になろうかと思います。
最後はこちら。comfortableは「気持ちの良い、快適な」という意味。つまりグランピングは「快適なキャンプ」でなければならないわけですね。
これら4つの概念が満たされて、はじめて「グランピング」と呼んで良いサービスになるものと思います。周りから見て一線を画し讃えられ、使われているギアは厳選された良質なものであり、それゆえ贅沢で、快適である。そんなスタイルであることです。
前述の4つの視点は少々抽象的ではありましたが、実はこれらを具体化し「グランピングとしての要件」として考えられているものが海外にはあります。