日本百名山のなかで最も標高の低い「筑波山」は、女体山(標高877m)、男体山(871m)の夫婦峰からなり、「西の富士、東の筑波」とも称えられる関東のザ・霊山。体力的には初心者でも楽しめるうえ、ケーブルカーやロープウエイで気軽なハイキングもできます。
『白雲橋(しらくもばし)コース』
女体山山頂を目指す「白雲橋コース」。途中から何度も出現する奇岩の数々にアドベンチャー心をくすぐられ、岩と岩の間を抜ける「くぐり抜けスポット」が満載!
天気がよければ、山頂からは関東平野を一望できますよ!
山頂付近で見つけた女性二人組。いかにも全身アウトドアメーカーって感じではなく、タンスのなかにあるものを上手に組み合わせたガーリースタイル。
筑波神社のご神体は男体山山頂の磐座(いわくら)に伊弉諾尊(イザナキノミコト)、女体山山頂に伊弉冊尊(イザナミノミコト)がそれぞれ祀られていて、筑波山全域が神社の境内とされています。神域に足を踏み入れる前に、拝殿でご挨拶しましょう。
登山口の鳥居を超えてしばらくは、石段をまたぎながらの登り。杉林の薄暗さがたまりません。
全く別の次元に突入していく感じがして、気持ちが澄み切っていきますし、なんだかわくわくしませんか?
特に名所とされているわけではないのに、訪れるたび不思議な気持ちにさせられる木。岩を抱きとめているようにも、押し返しているようにも見えますね。
古くから、あの世とこの世を分かつ場所とされてきた石門。ふと頭上を見ると、どうやって積まれたのか気になります。
巨岩が岩と岩の上に覆いかぶさっていたのに驚いた弁慶が「七戻りした」ことから、この名前がついたそうです。
まるで産道を抜ける胎児の気持ちで(ど、どんな気持ちだろう)、岩と岩の間にできた隙間をくぐり抜けます。
空に向かって堂々とそびえ立つ「北斗岩」。正面からくぐり抜けてきたおじさんが、まるで岩から生まれてきたように見えました。かなり低いので、大人は腰をかがめないと抜けられません。
標高が上がるにつれて、霧がかってきました。何か気配を感じて見ると、ガスの向こうに大きな巨人の影が!
この大仏岩、どの角度から見ても巨人に見おろされているようで、ぞくっとします…。
山頂はガスで真っ白でした。本当ならこんな感じの絶景をお届けするハズだったのですが…。
神社で参拝して、寒いので先へ進みましょう。
ケーブルカー方面途中にある「セキレイ茶屋」。名物の「つくばうどん」は醤油味のけんちん汁をベースに、地鶏つくねのだしが効いています。体のすみずみまで温まりますね…。
寒い季節の筑波山登山に、欠かせないグルメです!
石の上にセキレイがきて、「男女の道を教えた」と言われる岩。茶屋のご主人のお話では、茶屋正面にあるこの「セキレイ石」は、“小学校のときの同級生”や“かつての恋人”など、驚きの再会を呼び込む不思議なスポットなのだとか。
予定ではほかのルートをご紹介するつもりでしたが、あいにくのガスのため来た道を戻ることにしました。再び筑波山神社へ戻り、街並を見下ろすとなんだか俗世に帰って来た気分です。
見ごたえのある怪岩の数々。岩をくぐり抜けるごとに、だんだん俗世を離れていく不思議な感覚が味わえます!
岩好きや不思議スポット好きにはたまらないコースです。
ここでご紹介した奇岩はほんの一部。ぜひご自身の目で、不思議な岩の数々を確かめてきてくださいね!
つくば駅から「筑波山シャトルバス」で「筑波神社入り口」まで約40分