薪と炭の違い、説明できますか?その使い分け方を深掘り!

アウトドアでの直火の熱源といえば、薪と炭。その違いや使い分け方がはっきりわからない!そんな方に向けて、解説します。薪や炭の中でもさらに種類があるので、こちらも深掘りしていきます。

薪と炭の特徴の違い

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アウトドア初心者にとって、意外と迷いがちなポイントが薪と炭の違いや使い分け。それぞれの特徴や、火の起こし方の違い、選び方を知れば、フィールドで迷うことなく、焚き火や直火料理が楽しめます。

薪の特徴

木材を長期間乾燥させて作ったものが薪です。

赤色の炎が上がるので、主に焚き火に適しています。火力が一定ではないので、炭より火力調節がしにくく、直火調理の難易度が高いです。

炭の特徴

木材を高温で焼き上げ、炭化させて作ったものが炭です。薪より火力が安定しており、火力調節がしやすいので、バーベキューやダッチオーブン料理に適しています。アウトドアでの直火調理に慣れていない方でも扱いやすいです。

薪と炭の火起こし、共通するポイント

ポイント①着火剤の活用

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薪と炭、どちらも共通する火起こしのポイントは、着火剤を使うことです。着火剤を一番下に置き、その上に、焚き付け、薪や炭、といった具合に燃えやすい順にセットしましょう。

ポイント②煙突効果を活用

どちらの火起こしも空気の流れが重要です。冷たい空気は下から入り、暖かい空気は上に昇るという空気の性質、煙突効果を意識して薪や炭を組みましょう。慣れていない方は、煙突効果を手軽に取り入れられる火起こし器を使用するのもおすすめです。

ポイント③樹皮の向き

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木の樹皮には油分が含まれているので、幹の内側より火付きが良いです。樹皮が付いた薪や炭に火付けする際は、樹皮側を火に向けましょう。

ポイント④むやみにいじらない

薪と炭、いずれの場合も火起こし中は、むやみにいじらないこともポイントです。いじることでせっかく組んだ薪や炭が崩れ、火が起こりにくくなります。

薪の火起こしのポイント

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ポイント①薪は密集させない

薪の場合は、薪同士が密集しないようにゆとりを持たせ、空気の流れを意識して組みます。着火剤、小枝、細い薪、太い薪といった具合に、燃えやすい順番に組むのもポイントです。

ポイント②うちわは逆効果

炭の場合はうちわであおいで風を送りますが、薪の場合は着火剤の火が揺らいで火が消えてしまう可能性があります。優しく息を吹きかけるか、火吹き棒を使いましょう。

炭の火起こしのポイント

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ポイント①炭は密集させる

炭の場合は、薪のようにゆとりを持たせて組んでしまうと、火が付きません。空気の通り道を用意しつつ、炭同士を密集させましょう。炭の組み方はさまざまですが、着火剤の上に丸めた新聞紙などを置き、さらに上に炭をかぶせると着火しやすいです。

ポイント②その煙、有害物質かも?使用のタイミング

バーベキューなど食材を直火で焼く際に重要なポイントが、煙が消えてから焼き始めることです。炭火を起こした際に発生している煙は、炭に含まれるタールが燃えたものです。タールは有害なうえ、焼いた食材の味や臭いが悪くなる元なので、煙が消えたのを確認して使用しましょう。よく言われる炭の香りとは、肉から落ちた脂が燃えて出る煙に燻されて付く香りですのでお間違えなく。

薪の選び方のポイント

選び方のポイント①水分の含み具合

水分を含んだ薪はできるだけ避けましょう。焚き火に使用すると、薪中の水分が膨張して爆ぜるので、火傷の元になります。湿度の高い時期は、信頼できる販売元で事前に入手しておくのがおすすめです。

選び方のポイント②針葉樹か広葉樹か?

薪には針葉樹と広葉樹、2種類の薪があります。それぞれ火付きの良さと火持ちの良さが異なるので、特徴を知り使い分けしましょう。

薪の種類と特徴

針葉樹の薪(スギ、マツなど)

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針葉樹の薪は着火しやすい分、火持ちが悪いです。短時間の焚き火や、広葉樹の薪が燃えるまでの焚き付けに使用するのに適しています。値段は広葉樹の薪より安価であることが多いですが、火持ちが悪いので長時間の焚き火では逆に高くつくこともあるので注意です。

広葉樹の薪(ナラ、ケヤキ、ブナなど)

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着火しにくい反面、火持ちが良い薪。長時間の焚き火に適しています。燃え尽きるまでに時間がかかるので、就寝の時間から逆算して焚き火を始めましょう。針葉樹の薪より重量があります。

炭の選び方のポイント

選び方のポイント①着火のしやすさと火持ちの良さ

炭を選ぶうえで重要なポイントの一つが、着火のしやすさと火持ちの良さです。着火のしやすい炭は火持ちが悪いものが多く、火持ちが良い炭は逆に着火がしにくいです。使用する時間に合わせて炭を選びましょう

選び方のポイント②形状やサイズ

揃ったサイズにカットされた炭や、均一な形に成形された炭は、ばらつきがあるものに比べて火力の調節がしやすいです。着火の際に積みやすい点もメリット。形が整っているものは高価で、不揃いなものは安価な傾向にあります。

選び方のポイント③煙の少なさ

料理に強いこだわりがある方は、煙の少ない炭を選びましょう。特に備長炭などの白炭は、炭に含まれるタールが限りなく少ないため、雑味の元となる有害な煙が出ません。その反面、そういった炭は高価で火付けがしにくい点がネックです。

炭の種類と特徴

①黒炭

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クヌギやナラなどの広葉樹を500〜700℃の低温で焼いて作られた国産の炭。火付きや火力、火持ちのバランスが良いので、慣れない方にもおすすめです。ホームセンターなどに置いてあることの多い「岩手切炭」などが黒炭に該当します。臭いをキャッチする能力が高いので、玄関やトイレの消臭にも最適。

②白炭

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備長炭などに代表されるカシの木などの硬い木材を、黒炭よりも高温で焼き上げて作られた炭です。表面が白く、炭を硬いもので叩くと「キン」と高い音がします。火力が高く、火持ちが良い反面、着火が大変しにくく高価です。高い火力による遠赤外線効果と臭いの元となる有害な煙の少なさにより、高級料亭などの炭火調理で使用されています。着火の際は火付きの良い黒炭などで火を起こし、その上に白炭をのせましょう。

③オガ炭

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オガ炭はオガ屑や樹皮などを原料としたオガライトを炭化させて作るちくわ状の炭です。着火のしやすさは、白炭と黒炭の中間。火力が高く、火持ちも良いです。形状が整っているので火力調節がしやすい利点があります。炭火を使用する焼肉店や焼き鳥店で使用されていることが多いです。

④成形炭

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アメリカンバーベキューの定番の炭「キングスフォード」などに代表される、オガクズなどを圧縮しブロック状に成形した炭です。火付きが良い反面、火持ちが弱い点が特徴。一つひとつの大きさが均一なので、使用する量や置く位置で、火力の調節がしやすいです。

⑤マグローブ炭

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ホームセンターやキャンプ場に置いてあることの多い、マングローブを材料とした安価な炭。火付きが良い反面、火持ちが悪く、煙が多く出ます。白炭やオガ炭などの火付きが悪い炭を起こす用途に適しています。

⑥豆炭

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成形炭に似ていますが、豆炭は石炭などを原料としているので、食材を直火で焼くバーベキューなどに使用してはいけません。食材に石油のような匂いがついてしまいます。風通しの良い場所で、暖を取る用途で使用しましょう。

薪と炭を知ることは、火を知ること。使い分けをマスターしてアウトドアをさらに楽しもう。

薪と炭の特徴や種類、その違いを知ることで、アウトドアでの火の扱いがより楽しく安全なものになります。ぜひその使い分けをマスターして、焚き火やバーベキューをより充実させましょう。

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ライター:
秋元 祐輝