市販の着火剤でちゃちゃっと火起こしするのもいいですが、粋に焚き火を楽しみたいツウな方は、フェザースティックがおすすめ!フェザースティックの魅力や作り方、そのコツを紹介します。
フェザースティックとは、木の棒や枝の先端をナイフで削って毛羽立たせ、火がつきやすいように加工した手作りの着火剤です。ナイフで薄く削った場所がカールし、毛羽だった様子が鳥の羽のように見えることから、フェザースティックと呼ばれています。
フェザースティックの魅力は、着火までの過程を楽しめる点。上手に削れたときの達成感や、それに火をつけ、美しく燃える様を眺める楽しさを味わえます。
さらに、作り方を把握しておけば、仮に着火剤を用意し忘れてしまっても、自然の中で入手できる材料で、着火剤を作れるので安心。見た目はもちろん、着火剤を買わなくて良くなる、荷物も減らせます。
ベースとなる木材に多少の水分が含まれていても、先端をナイフで毛羽立たせることで表面積が増し、水分が飛びやすくなるので、現地で拾った枝などを利用することの多いブッシュクラフトで重宝されるテクニックです。
フェザースティックを作るのに必要なものは下記の3つです。
・木の棒(細く割った針葉樹の薪や、割り箸など)
・よく研いだナイフ
・手をささくれから保護するグローブ
まずナイフの持ち方が大切です。ナイフを寝かせた状態でも木を削りやすいように、ブレード部分に指を添えず、手はグーの状態で柄を握りましょう。
木の棒の真ん中あたりから刃を寝かすようにあて、棒と並行を保ち、棒先に向けて力を加え刃をスライドさせます。
棒の先の間際まで木を削いだら、ナイフの刃を起こします。すると、削いだ木が起こり、次に削ぐときの干渉を防ぎ、より多くのフェザーを作れます。
①〜③のステップを繰り返し、完成です。削ぐ回数に決まりはありませんが、フェザー部分が多いほど、着火剤としての性能が上がります。やりすぎて棒の中心が折れてしまわぬよう注意しましょう。
フェザースティック作りに必須のナイフ。一般的なカッターナイフや、折りたたみ式のナイフでもフェザースティックは作れますが、しっかりとした厚みのあるフルタング構造のナイフがおすすめです。
フルタング構造とは、刃先から柄の末端まで、一枚の鋼材で作るナイフの製法。そういったナイフであれば、薪に食い込ませたナイフの刀身を別の薪で叩いて薪を割るテクニック、バトニングもできるので、着火剤作りから薪割りまで一本のナイフでこなせます。
また、刃渡りは短めでしっかりと握れるサイズのものを選べば、力を加えやすく安定してフェザースティックを作れます。
創業125周年、ナイフを作り続けているスウェーデンの名門ナイフメーカー、モーラナイフの定番モデル。はじめての方から長年アウトドアを楽しむ方まで愛用される、コストパフォーマンスに優れたアウトドア用ナイフです。切れ味鋭く、耐久性の高いカーボンスチール製の刃と、握りやすく滑りにくいラバー製の柄が特徴。重さも抑えられているので、女性でも取り回しがしやすいです。ステンレス製のものやメタルマッチが付属したものなど、さまざまなモデルが存在します。
ヘレナイフは、80年以上の歴史を持つノルウェー発の老舗ナイフメーカー。強度と切れ味、美しさを備えたナイフを世に送り出し続けています。その中でも手入れのしやすいステンレス製モデルが「エゲン」です。高級感のレザー製のシースも付属。はじめての一本におすすめできる一生もののナイフです。
フェザースティックやバトニングはもちろん、狩猟や調理までこれ一本でこなせてしまう万能アウトドアナイフ。ヨーロッパのナイフの見本市「アウトドアナイフショー」で高い切れ味が評価され、2年連続大賞を受賞した世界からも評価の高い、日本が誇る逸品です。
火をつけるのも楽しい手作りの着火剤、フェザースティック。キャンプ仲間と一緒に作り、でき栄えの良さで勝負するのも楽しいです。ぜひフェザースティックの作り方をマスターして、焚き火の時間をより特別なものにしましょう。
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