こればかりはアウトドアを生業にしている私でも「行ってみないと分からない」、厄介な病です。
一般的に標高2,500mを越えると頭痛や吐き気などの症状がでるとされていますが、個人差や当日の体調によって、大きく変わります。前日から水分補給し、ゆっくり登りながら高度順応しないとサクッと高山病を発症しますので、高山に登る際はしっかりと準備しましょう。もし高山病になったら、勇気ある撤退が健全です。
そこで今回は高山病になりながらも無理して登ってしまった山をご紹介します。
メキシコシティから車で約2時間の場所にあるネバード・デ・トルーカ山。
標高4,690mと富士山よりも1,000mも高いです。
標高だけを見てしまうとビビッてしまいますが、じつはここ4,100mの登山口まで車で行けます。山頂までの標高差もなく、日帰り登山できてしまいます。
またここはオリンピック選手などの高地トレーニングの場所であって、たくさんのランナーが涼しい顔で走っているのには驚きです。
日本の山では考えられない、バギーやバイカーもガンガン走っていて、山を自由に楽しんでいます。目を疑ってしまう光景も海外ならではかもしれません。トレイルランナーとハイカーの仲の悪さをよく聞きますが、これを目の当たりにすると、バカバカしくも思えてしまいます。
現地の人は登山というより、ハイキング感覚で訪れている人も多いとのことです。
そんな私は…
しっかりと高山病の洗礼を受け、さっきまでの晴れ間が嘘のように、景色も身体もガスガスです。メキシコシティに住んでいる知人は、つねに2,000m以上の場所に居ることもあって余裕です。普段の環境によって、ここまで差が出るのだと痛感させられます。
本来なら、下山しなくてはならないのですが、高い旅費を払っていることもあって、無理をしてしまいました。生死にも関わってもくるので、くれぐれも真似はしないように。
頭痛に耐えながら、なんとか登頂。
喜びよりも頭の痛さが上回り、達成感は半減します。見事に写真でも分かるほどです。
それほど高山病はキツいので、予防をしっかりとしないといけません。
今回、高山病になった要因としては
●前日の大量飲酒
●車で一気に高度を上げた
●駐車場で待機せず高度順応を怠った
●山をなめていた
この記事ばかりを参考にしてしまうと、「山は危ない」「海外の山はなおさら危険」と思われがちですが、私のように準備を疎かにしなければ、海外でも気軽に日帰り登山ができて楽しめます。またツアーなどもあるので、海外旅行のプランに入れても良いでしょう。
アクセス
(レンタカー)
メキシコシティから約2時間。