これまでどんなアウトドア料理でも「事前の仕込み」の重要性を説いてきた本連載。ひと手間かけることでさらに豊かな時間を過ごせるアウトドア料理は、シンプルにして王道であるBBQでも同じこと。今回は日本式BBQの中でも人気の串焼きをワンランク上げてみました。
今回も伝授してくれたのCLUB3719の檀さん。庭に新しく作った釜で豪快に調理しました。
事前の仕込みさえできればあとは焼くだけの串焼き。その事前の仕込みについて重点的にご紹介します!
BBQや串焼きの主役といえば、お肉や魚介。外で焼いて食べるだけで美味しさが際立つメイン食材ですが、さらに美味しく楽しむためにひと手間加えましょう。
*はMIXしてまぶす
よくアウトドアで料理するときに、野菜のカットは時間がかかるからということで、まだ焼く前からカットしていたりはしませんか?そしていざ焼こうとしたときには、しなしなになっていたり。
串焼きにする際は、野菜にしっかり水分が含まれている状態が美味しく仕上がる秘訣なので、カットは焼く直前に行いましょう。家でやりたい時は、カットした後に水に浸けておくと良いですよ。
パプリカはホールで焼くとジューシー。カットせずに豪快に串に通しましょう。
いろいろと具の種類はあっても何となく単調になりがちなBBQ。その場を盛り上げるハバネロ焼きもオススメ。そのままだと辛いので、塩水で一晩くらい浸けたハバネロにひき肉や豚肉、野菜を詰めてスキレットに並べたらチーズを敷き詰めればOK。これをじっくり焼き上げましょう。
ジューシーな焼きものにはさっぱりとしたライスを。レモングラスがほのかに香るタイ風ライスがおすすめです。30分置いてから火にかけましょう。
カボチャといえばBBQの鉄板食材のひとつですよね。今回はそれをデザートに使用します。
・ まずはカボチャを切って中のワタを抜きます。
・ その中にシナモンパウダーをまんべんなく染み込ませます。
・ あんこを詰めて、焚き火で焼き上げます。
・ 仕上げに添えるクリームは以下をホイップすれば完成。
串の統一感やいろどりなどの見た目はもちろん、焼き加減を一定にするためにも串はジャンル別にまとめると良いです。竹串を使うときは事前に1時間くらい水に浸けておくと燃え尽きることがありません。
焼く前からすでに美味しそうな串の完成。ここからはせっかく手間をかけた串を焦がし過ぎないよう焼いていきます。
しっかり下準備をした具材を串に通したら、あとは焼くだけ。立ち上がる火の上で焼くのではなく、熾火でじっくりしっかりと焼き上げていきます。
BBQはこの”焼く”という工程も楽しみのひとつですよね。時間はちょっとかかるかもしれませんが、注意をそらさず絶妙なタイミングで串を引き上げてください。
炊き上げたレモングラスライスは、上に串を載せると見た目もより美味しくなります。海外ではよくある盛り付け方なんだそうです。
食べる時は、串のままでもよし、バラしてもよし。たくさんの食材をいっぺんに楽しめるのも串焼きならでは。自由なBBQスタイルで思いっきり楽しんでください。
焼いて市販のタレで食べるのも良いですが、こうして下準備をすることで焼いたらそのまま美味しく食べることができる串焼き。今後のアウトドア料理のレパートリーのひとつに加えてみてはどうでしょうか?
(写真:村上 岳)