秘境…… その言葉には、童心を刺激する響きがあります。ワイルドな絶景や手つかずの自然、まるでドキドキする冒険が待っているような。
もし、自分がアクションドラマの主人公なら、「そうだ、秘境に行こう!」と、威勢良く叫んでしまいそうな。
でも、なかなか行くにはハードルが高いのも事実。というか、秘境ってどこにあるのかもわからない(笑)
…そこで皆さん、日本の秘境100選というものをご存知でしょうか?
wikipediaによると、以下のようにあります。
日本の秘境100選(にほんのひきょうひゃくせん)は、1989年(平成元年)にJTBが雑誌「旅」の9月号が創刊750号目を迎えるのを記念して開いたシンポジウムにおいて、岡田喜秋、C・W・ニコル、立松和平、辺見じゅん、椎名誠によって、「いま 日本の秘境100選」として選定されたもの。
知床・釧路湿原・白神山地・阿蘇・西表島など有名な自然スポットから、中には「それどこ?」という場所まで。
実は、日本の秘境100選はYamapの地図ページから調べられます。
https://yamap.co.jp/category/30
東京都心からは山梨県の大菩薩嶺が一番近そうですね。
と思い、早速インターネットで調べる限り「秘境感がない!!」。むしろ、日本百名山にも選ばれており、初心者でも登れそうな山。これはどんな秘境なのか調査せねば!
・車の場合
上日川峠に無料駐車場があります。
・バスの場合
JR中央本線甲斐大和駅→上日川峠バス停(栄和交通バス上日川峠行き)
※季節運行(4月末から11月の土日運行)。運行日以外は塩山駅からタクシー利用。
時刻表は以下を確認
file:///Users/moyuru/Downloads/27_bus-y.pdf
もしくは中央本線塩山駅から、大菩薩登山口バス停まで
今回は、甲斐大和駅からバスで上日川峠まで行き、ロッヂ長兵衛から登山スタート!なんと新宿駅から乗り換え2回、2時間ちょっとしかかかっていません。実に、アクセスの良い秘境!
ロッヂ長兵衛は泊まることもできる山小屋です。念のため、山小屋のスタッフと思わしき方に聞いてみました。
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この地を訪れたのが9月の大型連休中(シルバーウィーク)ということもあり、お子さん連れの家族やカップル、大学生くらいのグループと実に賑やかな顔ぶれ。実に楽しそうな雰囲気です。
大菩薩嶺に訪れる方は、セットで大菩薩峠を目指します。細い林道を歩き、山小屋の福ちゃん荘を通過した後は、ゆるやかな登りが続きます。
道も整備されており、歩きやすい。周りの木々は少し紅葉し始めています。
所々に川や、湧き水があり、実に心地よいハイキングコースです。
苔の感じがワイルド。何か秘境感ある!
登り始めてから、だいたい1時間前後。木々に囲まれた登山道から、一気に視界が開けて大菩薩峠に到着!中里介山氏の未完の大河小説『大菩薩峠』の影響で、知名度がある場所です。
見晴らしは最高!!大菩薩湖(上日川ダム)や、晴れて雲がない日は富士山をはじめ、南アルプス・乗鞍岳・八ヶ岳・奥秩父などの山々が連なり、甲府盆地までが一望できます。
大菩薩嶺に登る方は、ぜひ大菩薩峠もセットで訪れましょう。
ここから大菩薩嶺の手前の「雷岩」までは、稜線を1時間程歩きます。とても見晴らしの良いハイキングコースで、秘境ハンター(←いつから?)としての任務を忘れてしまいそうに。
そこで、インターネット検索の力を借りることに(…電波がかろうじて入る)。
“大菩薩峠の中には濃霧が発生する場所があり、そこに迷い込むとかなり脱出が難しくなるので注意してください”
そういえば、稜線の片側は晴れているのに、もう片側は霧に包まれたまま。この一帯ではよくあることなのでしょうか?
とはいえ、稜線は1本道。初心者でも迷うことのないコースなので、安心してください。
1時間程度で雷岩周辺に到着!シートを広げてランチを食べている方がいっぱいいました。この景色は爽快ですね!
雷岩は大菩薩嶺と唐松尾根の分岐点で、下るとスタート地点の上日川峠バス停へ戻ることができます。
そして、下りずに分岐から森の中を10分ほど歩くと大菩薩嶺の山頂です。道は整備されていますが、「秘境感…… なんかある!」。
雷岩から奥へと続く登山道を進むと、今回のゴール。大菩薩嶺到着!
標高2,057m。大菩薩嶺山頂は樹林帯のため眺望はありませんが、日本百名山にも選ばれている場所です。山頂にしてはひっそりとしている場所ですが、神聖な空気を感じました。
その後、雷岩まで戻り、下山は唐松尾根へ。最初は少し急ですが、だんだんなだらかに。「紅葉のシーズンに来たら、さらに綺麗だろうなぁ」と思いながら下山しました。
最後まで読んでくれた皆さま。秘境、秘境…… と最後まで引っ張った“卑怯”な私をお許しください。
大菩薩嶺はとても登りやすく、稜線からの見晴らしも良く、アクセスも良い初心者におすすめの山でした。
スタート地点の上日川峠バス停に戻ってくるまで、約4時間。ちょうど良い疲労感を得た後は、温泉に寄っていくのもおすすめです。