体験レポート

「地方自治という解決策。暑くなりすぎた地球。日本の気候政策と生活のゆくえ。」参加しました。

パタゴニアが2024年から始めた環境イベントをご存じでしょうか。

その名も「地方自治という解決策。暑くなりすぎた地球。日本の気候政策と生活のゆくえ。」

タイトルだけだとピンとくる人の方が少ないでしょう。 私もそうでした。

しかし決して1人では解決できない「環境問題」。

「地方自治」とは、自分たちの地域の課題など、住民が生活をより良くするために、その地域の住民の声で方針を決める仕組み。

人間社会において環境問題と向き合う上で、地方自治というのは重要な役割を果たします。

このイベントは環境問題のプロと政策提言のプロをゲストとして招き 環境問題の今と、政策提言の今を学びながら自分に何ができるかを考えていく参加型のイベントです。

今回はパタゴニア横浜ストアで実施されたイベントに潜入させてもらいました。

なぜこのイベントが始まったのか?

主催のパタゴニア日本支社の環境社会部の坪井さんに趣旨をお伺いしました。

パタゴニア日本支社 環境社会部の坪井さん

-なぜこのイベントを実施しようと思ったのか

今回のイベントは気候変動と大きな問題なので、あまり身近ではないと思います。しかし実は私たちの生活に非常に密接に関わっている問題でもあります。

解決に向けてどのように進めていくかというと、国政選挙や国政への働きかけが一つの手段だと思います。個人レベルではなかなか遠いイメージだと感じるかもしれませんが、自分たちの身近な地方自治や地方議会から、社会の仕組みを変えていくことが可能であると考えています。このような視点で皆さんとお話ができればと思い、企画しました。

-どれくらい反響がある?

全部で12店舗で実施しましたが、この時点で横浜は10店舗目の開催です。(翌日に軽井沢、翌々日の梅田が最後)。昨日もパタゴニア白馬/アウトレットストアで開催した際には村長さんが来場いただいたり、各回に地方議員の方が参加いただいています。衆議院の選挙と重る時期ともあり、議員の方もなかなか参加しにくい状況でしたが、駆けつけてくれた方がいたので議題に関して関心の強さを感じます。一般の参加者の方たちもわざわざ県外から来てくれた方もいますし、熱意をもってイベントに参加されるかたも多い印象です。

登壇者のご紹介

「一般社団法人日本若者協議会」室橋さん

今回、政策提言のプロとしてご参加された「一般社団法人日本若者協議会」の室橋さん

「一般社団法人日本若者協議会」の室橋さん

-日本若者協議会について

日本若者協議会は若者の声を政治に反映させるのが目的で、政策提言を通じて若者の声を政府や政治家に届ける活動をしています。今回は地方自治とは何なのか?どうすればその市民が地方自治を変えられるか?具体的に私のパートでお伝えできればと思います。

-設立のきっかけ

団体自体は2015年に立ち上げています。これまで「若者の政治参加=投票」という認識があった中で、当団体の問題意識としてはそもそも若者が望んでる公約を各党が掲げていないということがあります。

若い世代の候補者が増えてほしいとか、選挙の前に公約を作る過程、その選挙が終わった後に具体的な法案を作るときに、国会や政府の中で行われている議論の場に入っていこうと立ち上がった団体です。

-どんな活動しているの?

様々なテーマで活動しています。例として環境問題でお話しすると、気候変動で重要なのは、パリ協定で定められてるテーマを一点ごとに抑えていくことで、政府の目標だと不十分でした。そこで自民党や、公明党の方に働きかけて無事に先日、政権合意文書に1.5度目標というのが掲げられました。

地方自治は、それぞれの生活に密接に関わっているのですが、意外と知る機会がなくて、そもそも地方自治体や、地方議会がどんなことおこなっているのかというところを知っていただく。なかなか個人で動いても、社会を変えられるイメージがつきにくいですが、意外と一歩踏み出してみたら地域の仕組みなど自分たちの力で変えることができる感覚を共有できると嬉しいです。

「特定非営利活動法人 気候ネットワーク」桃井さん

環境問題のプロとして参加された「特定非営利活動法人 気候ネットワーク」桃井さんのご紹介です。

「特定非営利活動法人 気候ネットワーク」桃井さん

特定非営利活動法人 気候ネットワークについて

気候ネットワークという団体は1997年に設立した市民のネットワークになります。全国各地から集まって気候変動問題を解決しようと気候変動対策に特化して取り組んでいる団体です。

国際会議などの場でしっかりとロビー部をして政策提言をしていくというような活動をするために組織された団体で、主に国際交渉への働きかけ、それから国内政策への提言活動、それから地域の中ですとか市民に向けて気候変動対策を進めていこうっていうような地域の活動そんな様々な多岐にわたる分野で取り組みをしています。

-どんな活動しているの?

特に最近取り組んでいるのはパリ協定を踏まえて気温の上昇を1.5度にとどめようということ。日本の中でどう実現させていくべきなのかを提案しています。

具体的には日本は多くの石炭火力発電所を持っていますが、2030年までにこれらの発電所を廃止していくことを目指すキャンペーンに取り組んでいます。

第1部:気候政策に関するファクトの共有(特定非営利活動法人 気候ネットワーク)

ここからイベントの様子をご紹介します。

第1章は桃井さんから気候変動の現状について また気候変動政策に関する動きについて 共有がありました。この後のワークショップを行ううえで貴重なインプットとなります。

第2部:日本の気候政策と生活のゆくえ。(一般社団法人日本若者協議会)

第2部は一般社団法人日本若者協議会の室橋さんのパート。一般社団法人日本若者協議会の活動についてと地方自治体に政策提言することの意義。その具体的な方法など事例を交えながら教えていただきました。

第3部:ワークショップ×2

第3章は、これまでの講義内容を踏まえてグループに分かれてディスカッションしていきます。

職業や年齢も様々で、普段かかわることがないであろう人たちとのディスカッション。

参加して感じたのは、自分が住んでいる自治体でどのような環境問題に関する動きをしているのか説明できなかったことについて普段からいかにアンテナを張っていないか自覚できたこと。

また他の方のお話を聞いて、そんな取り組みをしている自治体もすでにあるのかと目からうろこの話も多かったです。

今地球で何が問題になっているのか? マクロの話はよくメディアで報道されるが 生活にかかわってくるようなミクロな問題は 見落とされがちです。

環境問題については 政治参画と似たような部分があり問題の把握、解決に向けては社会の大きなうねりが必要不可欠であり個人の発信の集積であるなと感じました。

次回以降の開催について

次回の開催については未定ですが、今後のイベント情報など、パタゴニアのウェブサイトをご参照ください。

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ライター:
.HYAKKEI編集部 町田

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