道具

オジサンも、「音」をソトに持ち出していいんじゃない?

アウトドアにおける”デジタル三種の神器”があるとすれば、スマホ、デジタル一眼、そしてもう一つは「ポータブルBluetoothスピーカー」なのではないでしょうか。

若い世代はソトに音楽を持ち出すなんて当たり前だけど、SAMこと私のような50を過ぎたオジサン世代だって、デジタル機器を利用して、積極的にソトへ「音」を持ち出してももいいと思います。

今回は、アウトドアにおけるポータブルスピーカーの楽しみ方をご紹介します。

デジタルの恩恵は遠慮なく享受したい!

私はそもそも古いアナログオーディオ世代です。レコードに針を乗せて、スイッチがたくさんあるアンプを通して、バカでかいスピーカーで聴いた時代。その一方で、悔しいけど今のデジタル機器はこれほどまで小さいのに、実に良い音が出る!

スマホに手軽なポータブルスピーカーを加えるだけで、締まった高音域から分厚い低音域まで、見事なクリア音源にて再現してしまうのですから。しかもBluetoothだから面倒な配線すら不必要。

つまり、これらの技術が完成している今の時代は、遠慮せず「お前らオジサンもオーディオをソトに持っていけ!」と言わんばかりの示唆かと思ってしまうのです。

ソトで音を出すというのは様々な規制もあったし、論議もありました。第一、「自然の中では自然の音を楽しめよ」という方もいるでしょう。しかし、時代が時代である今、デジタルがもたらす恩恵を上手に使いこなしていくのも、それはそれでこれからのオトナのアウトドアスタイルの一つではないかと思うのです。

もちろん、アウトドアリテラシーが無ければお話しにもなりませんので、様々なシチュエーションでのマナーとルールを侵すことさえしなければ、むしろ積極的に音楽をソトに持ち出してもいいのではと思っています。

開放された空間での、贅沢な音の無駄使い

休みがとりやすくなった今の時代。平日のキャンプ場を貸し切り状態、なんていうことがあります。例えば、そんな時にポータブルスピーカーを使ってみるのもいいでしょう。お気に入りの音楽を、「さほど」大音響にしない程度で。

私自身がオーディオ世代ということもあるのでしょう、遮音性の高い密閉空間で大音響を出すのは平気ですが、不思議なもので開放された場所での大音響は、決して「いい音」に聴こえません。

音の無駄使い、とでもいったらいいのでしょうか。

アウトドアの場合、目に見える光景に合わせて、ボリュームを適度に調節します。視覚と聴覚のバランスでボリュームコントロールするなんていう考えは、家の中ではしないでしょうね。「ソトでの音作り」も、ちょっとした気配りが必要なキャンプサイトを組むことと同じかもしれません。

自然の音が、思いもよらないスパイスになる

夜は夜でまたまた違う趣き。

星空というフルスクリーンで聴くお気に入りのBGM。
選ぶ音楽も、昼間と比べてモードチェンジしたくなったりすることもあるでしょう。

これは余談ですけど、急に思い立って普段全く聴きもしない「ド演歌」を夜通し聴いてみたことがあります。これが格別にいいんですよ、おすすめです! その時はすっかりその世界に引き込まれて、いつのまにやら涙腺がゆるくなってしまったくらいです。一人しかいないソロキャンプで、まさかド演歌で自身が盛り上がってしまうなんて思ってもみませんでした。

焚き火とのコラボもいいですね。

音は絞り気味にして、パチパチ、メラメラの不規則音とオーバーラップさせたりすると、いつもの音楽に不思議なスパイスが加わります。

私が今愛用しているのはJBL FLIP3。

若いときはJBLなんてやすやすと買える代物ではなく、初めて手にした名器4312だって貯金に貯金をして、有り金をはたいて買ったくらいでした。

それが今はほんの数万円でJBLが手に入ります。もちろん当時のJBLと比較すること自体は無意味なので同一視はしません。しかし、あのJBLが目の前で、しかもこんな野外環境で鳴っているというのは、自分的には夢のよう。しかも、膨らむような中音域はまさしくJBLの血統。


ほんのちょっとでも野外に出ると、どういうわけか感性が研ぎ澄まされます。普段は感じないことや、考えないようなこと、感受性と創造性(想像性)が急に高まります。しかも、キャンプなどのある程度の時間を費やすアウトドアアクティビティのときは、それが顕著。

すっかりアタマがかたくなったオジサン世代だからこそ、お気に入りの音をポータブルスピーカーとともに持ち出してみましょう。あなたも野外で「フィールドサウンドルーム」を築いて、日常のクールダウンをしてみてはいかがでしょう?

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ライター:
SAM
タグ: キャンプギア