災害時、最も困ることは何かわかりますか?それは「停電」なんです。
実際、東日本大震災の直後にも、東北・東京・北陸電力エリアで多くの世帯への電力供給がストップしました。停電発生から復旧までに3か月以上かかったエリアもあり、約80%の世帯では電力の復旧に3日を要したというデータが残っています(※1)。
また、台風発生時にも同様の現象が。2019年に発生した千葉県台風15号のケースでは、最大停電戸数は約64万世帯にものぼり、2週間が経過しても約3000世帯は電力の復旧がなされていませんでした(※2)。
電気のない生活は、多くの困りごとを生みます。空調や照明、飲食から排泄に至るまで。生活のあらゆる部分で私たちは電気に頼っています。そして、災害には停電が付き物。復旧までの生活を続けるために、自分なりの備えを持っておくことが大切ではないでしょうか。
そこでこの企画では、キャンパーの方々に協力をお願いし、ブレーカーを切った状態で“疑似停電”のなか生活を送ってもらいました。いわゆる“模擬停電”の検証です。
こちらからお渡しするのは、ポータブル電源ひとつのみ。停電と同じ境下で生活を送ると、どんな困りごとが起きるのか。また、その解決方法とは? キャンパー2組の模擬停電検証。そしてポータブル電源メーカーJackery Japanの方に聞く防災対策のポイント。全3記事の連載でお送りします。
第1回:【模擬停電】“そとのくらし”ご夫妻に半日ブレーカーを落として生活してもらった
第2回: 【模擬停電】“snowflake”ご夫妻に半日ブレーカーを落として生活してもらった
第3回: comming soon…
(※1)(※2)
インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチのDIMSDRIVE『東日本大震災』に関するアンケートより(www.dims.ne.jp/timelyresearch/2011/110411/)
今回の企画に参加してくれたのは、茨城県つくば市から独自のキャンプスタイルを発信している“そとのくらし”ご夫婦。普段から、インスタグラムやユーチューブを通して自身のキャンプライフを発信しているキャンパーです。
キャンプ歴はまだ1年ながらに、ほぼ毎週キャンプに行き独自のスタイルを発信してファンを着実に増やしているご夫婦。バンライフを計画中。
■企画
模擬停電検証
■実施日
2022年2月27日(日)
■実施場所
茨城県つくば市のご自宅
■実施時間
9:00~15:00
■気温
最高16.1°
最低0.3°
■天候
晴れ
■その他
タイムアップまで我慢して過ごすのはNG。普段通りの生活を営んでいただく。
自宅にある道具はなにを使ってもOK。
ポータブル電源を1台貸し出し。(Jackery ポータブル電源 1500)
お休みの日に6時間の長丁場。さすがに密着となると普段通りの生活ができないだろうと、朝9時にブレーカーを一緒に落とさせていただき、6時間後に取材とさせていただきました。
今回の検証は昼間だったのとポータブル電源もあったで、普段の生活のようでした。夜もキャンプで普段から使っているランタンがあるから大丈夫かと思います。強いて言うなら、便座が冷たかったくらいでしょうか。笑
結果的に大きな困りごとはありませんでしたが、いくつか解決しなければいけない問題があり、それをポータブル電源に助けてもらいました。
1つ目は、冷蔵庫ですね。肉などの傷みやすい食材は普段キャンプで使っている車載冷蔵庫に移行しました。氷はYETIのクーラーボックスに一時避難させ、溶けないように工夫しました。
お昼にレトルトのパスタを食べました。給油ポットと電子レンジをポータブル電源に繋いで、パスタをゆでたりソースを温めたりと。ただ、給湯ポットと電子レンジで思ったより、ポータブル電源の容量を食ってしまい焦りました。一気に30%~40%ほど使用してしまったので。
あとの空いた時間は、普段通りといいますかネットフリックスを観ていました。笑
ポータブル電源にテレビとWi-Fi、再生機器を繋いで、いつも通り動かせたので。ココアを飲みながら、のんびりと過ごすことができましたね。
そうですね……。家電によっては、延長コードがないと使用できないものがありました。たとえば冷蔵庫とか。エアコンもそうですね。トイレの電気も点かないから、ランタンなどで補う必要がありそうです。
それに付随して、家電を同時に使う際は1か所に集約させないといけないのが困りましたかね。これも、延長コードを持っていることで解決できそうですが。
あとは、ワット数の高い電子レンジやポットを使用したので、ポータブル電源の容量が33%まで減ってしまったことでしょうか。災害に備えて、各家電のワット数を事前に把握しておくことが大切かと。
夏の場合は、扇風機でどれくらい電気の容量を消費してしまうかが怖いですよね。車載冷蔵庫も夏場は温度を下げないといけないので、消費電力が上がりそうです。
今回は、ポータブル電源があったのでそこまで困ったことはありませんでした。ですが、災害時にポータブル電源はあったほうがいいと思いました。家電はもちろんですが、携帯電話を充電できるのが大きいかと。災害時の情報収集において必須アイテムだと思うので。
実際に災害が起こると想定した場合、事前に延長コードを購入しておくことや、自宅にある家電のワット数を把握しておくことが重要ですね。その上で、どの家電をポータブル電源で使用できるのか、という視点を持っておくのがベストです。
検証終わりに「普段の生活のようでした。」とサラッと言えてしまうあたりは、驚きでした。普段からキャンプで問題解決を繰り返しているからこそ臨機応変な対応が自然とできるのでしょう。
仮にポータブル電源がなかったとしても何とかしてしまいそうなお二人。今後の活躍にも期待です!
株式会社Jackery Japan
当記事は、株式会社Jackery Japanと.HYAKKEIのタイアップでの企画となります。東日本大震災から11年目の節目に、それぞれ防災商品とアウトドアに身を置く立場として読者の方々に気付きが生まれるような企画を目指しました。
ご協力いただいた方々に感謝申し上げます。
品番 | Jackery ポータブル電源 1500 |
電池タイプ | リチウムイオン電池 |
容量 | 1534Wh |
定格出力 | 1800W |
瞬間最大出力 | 3600W |
AC出力 | 3*100V/18A ,60Hz |
シガーソケット | 1*12V/10A |
USB出力 | 1*USB-A出力1*USB-C出力1*QC3.0出力 |
充電温度 | 0℃~40℃ |
動作温度 | -10℃~40℃ |
サイズ(横×奥行×高さ) | 355*265*253mm |
重量 | 16kg |
ポータブル電源市場で国内最大手であるジャックリジャパンの最上モデル。
アウトドアシーンでの使用から、災害時の予備電源として高い支持を誇る。