人気アウトドアショップに聞く!雪山初心者にオススメのアイテム6選

登山初心者にとって、雪山はチャレンジしてみたいもののひとつですよね。
しかし、「初心者が雪山を登るのって、ハードルが高そう…」といったイメージが先行し、なかなか一歩が踏み出せないもの。
そこで、登山初心者でも「このアイテムを揃えておけば、快適に雪山を楽しめる」アイテムを探しに、長野県白馬にある「THE NORTH FACE GRAVITY HAKUBA 」にお邪魔してきました。

THE NORTH FACE GRAVITY

Webサイト…http://goldwin-blog.jp/tnf-gravity-hakuba

THE NORTH FACE GRAVITY HAKUBA は、アウトドアフィールドに隣接する地で、四季を通じてアウトドアスポーツを提案しているショップです。

広々と明るい店内には、豊富なアイテムがたっぷりと並べられています。

また2Fでは、白馬を目の前に飲食を楽しめるコーヒースタンドや休憩スペースが設けられ、ゆったりとしたひとときを過ごすことができます。地元の方は、ここを交流の場として活用しているんだとか。

今回アウトドアギアを紹介してくださったのは、スタッフの伊藤勇介さん。
伊藤さんご自身も登山が趣味で、冬山には何度も足を運んでいるようです。現在では、山岳ガイドの資格を取るために、猛勉強中とのこと。

「服ももちろんだけれど、靴下や手袋などのアイテムにこそこだわってほしい」と話す伊藤さん。そこで今回は、登山にぴったりな6アイテムを教えていただきました。

THE NORTH FACE GRAVITYに聞いた!初心者にオススメしたいアウトドアアイテム6選

【その1】スーパーフィート(中敷)

まず紹介したいのは、こちらのインソールです。「スーパーフィート」というアメリカで開発された中敷になります。
雪山って、どうしても足場が不安定になりやすいですよね。バランスが取りづらいと、どうしても足裏に不要な力が入ってしまい、アキレス腱を痛める原因となってしまいます。
このインソールは、従来のものとは異なっていて「足の骨格を整えてくれる」ので、使わなくて良い筋肉を使わなくなる分、快適に山登りが楽しめます。

触ってみると分かるんですが、このインソールすごい固いんです。この固さによって、かかとの部分をしっかりと保護してくれます。
人間のかかとには脂肪の層があり、この部分をちゃんと保護してあげないと、どうしても体のクッションがきちんと機能してくれなくなります。そのかかとのカップを包み込んでくれるので、履くとものすごく柔らかくフィットしてくれます。

【その2】THE NORTH FACE Paramount Mesh

次に紹介したいのが「え?冬にこれ?」と言われてしまいそうなくらい、ざっくりと大きな編み目のメッシュ素材となっているインナーです。
登山ってどうしても大量の汗をかきますよね。そんな汗の不快を抑えてくれるのが、こちらのインナーなんです。不快感だけでなく、汗だくになるとインナーが汗を吸ってしまうので、それが体にくっついて体を冷やす原因となってしまいます。
ちょっと最初は、見た目に恥ずかしさがあるんですが(笑)

こちらのインナーは、フワフワのシープボア生地を使用しています。
肌があたる内側の毛足が長く、優れた保温性を持つフリース素材を使用しているので、着けていてとても暖かく見た目の可愛らしさも抜群。寒い時期のちょっとした山歩きなどに最適です。

これを肌に直接触れるように着ることで、肌と衣服の直接的な接触を避けてくれるので、不快感や汗冷えを大幅に軽減してくれます。
ただ、どうしても編み目が大きい分、肌との摩擦が大きくなってしまうので、敏感肌の方は編み目がもう少し小さいものなど、相談しながら選んでいただけると良いかと思います。

【その3】THE NORTH FACE ヴェルトS6K エクストリーム(ダブルシューズ)

冬の登山で一番気をつかってほしいのが、やはり足元。こちらのヴェルトS6K エクストリームは、二重構造になっています。ブーツの底面にも断熱材が使用されていて、保温性もばっちり。しかもとっても軽いので、足に余計な負担がかかりにくいのも魅力的です。

日帰りの場合はシングルタイプのブーツでも問題ありませんが、1泊する方など長時間滞在する方には、こちらをオススメしたいです。
また、きちんと防水になっているので、ビチャビチャと不安定な足場にも機能してくれます。その上、ファスナーになっているので、グローブをつけたままでも操作(脱着や調整など)しやすいところがポイントです!

【その4】THE NORTH FACE ベンジェンスグローブ

スノボーやスキー用のグローブでも登れることは登れるんですが、汗をかいてくるとやはりどうしても快適ではなくなってしまう。そのため、「できればグローブにもこだわって欲しいな」というのが僕の思うところです。
これは「システムグローブ」と言って、インナーとアウターが分かれているんです。外のアウター部分はペラペラとした素材になっていて、雪や氷がつきにくくなっています。

しかも防水になっているので、中から水が抜けないんですよ。汗で外側のグローブが凍ってしまうのを防いでくれます。
予備でフリースを持っておいて、汗で少しぐちゃぐちゃになってきたな…と思ったら、中だけさっと変えてしまえる点が魅力的です。
なかなかこういう使い方のできる手袋って少ないので、オススメしています!

【その5】THE NORTH FACE シャドウ40+10(バックパック)

リュックも夏と冬で、実は分けたほうが良いのってご存知ですか?
これは冬にオススメしたいザックなんですけど、余計な装飾(ポケットなど)がついていないので雪が挟まらないんですよね。更に素材がさらさらしているので、雪がついてしまって凍るのを防いでくれます。

よく見るバックパックって、背中部分がメッシュタイプのものが多いんですけど、それに雪がついて溶けるとビシャビシャになってしまって、ものすごい不快感があるんです。その点、このバックパックは水を吸わないような素材でできているので、たとえ雨に降られたとしても、重くなってしまう心配がありません。

【その6】THE NORTH FACE Alpine Climber Socks Short

靴下ってどうしても、「何を履いて行こう…」って悩む方が多いんじゃないでしょうか。僕がイチオシしたいのは、こちらの靴下。なんとウェットスーツと同じ素材でできていて、汗をソックスの外側に逃がさないんです。この効果によって、ブーツが濡れて凍ってしまうリスクを軽減してくれます。

素足に履いて1日の終わりに汗を拭き取ることで、繰り返しの使用が可能です。山に泊まる場合にも重宝します。厚手のもの、薄手のものがあるので、履くブーツに合わせて選んでみてください。
ちなみに脱いだ時は大変です。中から汗が滝のようにでてくる時があるので(笑)
優れものです。

冬山の魅力を聞いてみました

古性:「これから雪山を登ってみたいなぁ」という人にオススメしたい山ってありますか?

伊藤さん:一番オススメしたいのは、八ヶ岳ですね!

古性:八ヶ岳がオススメな理由ってなんでしょう?

伊藤さん:もちろん、山によって魅力はそれぞれ違うんですけど、八ヶ岳は登るスポットまで車やバスで比較的アクセスしやすいんです。あとは安全面ですね。ただ、やはり安全と言っても経験のない方は、「途中の山小屋まで」にしておくなど、無理はしないで欲しいですね。

古性:なるほど。初心者が特に注意するべきことって何かありますか?

伊藤さん:「経験者を含む、必ず複数人でいってほしい」という点ですね。ただ、最近SNSを通じて「山が好きな人達が集まって登る」といったパターンをよく見かけるようになったんですが、それはそれで危険だなあって、ヒヤヒヤしています。
やはり、コミュニケーションが薄い状態で命を預けることは、事故に繋がりやすいんです。誰かいなくなっちゃっても分からないとか。なので、面識のある人と行ってほしいかな。

古性:経験者はどうやって探すのが良いのでしょうか?

伊藤さん:一番はガイドさんに頼むことがオススメですね。人伝いで聞くのが、一番良いガイドさんにたどり着くポイントです。
でもなかなか、初心者さんがそのやり方でガイドさんを見つけることは難しいので、「山岳ガイド協会」に紹介してもらうのが良いかも。

古性:ちなみに、伊藤さんにもガイドって頼めるんですか?

伊藤さん:もちろんしますよ!今資格を取っているところですが、それが終われば。できる限りご期待に添えられればと思います。

古性:伊藤さんの思う「雪山の魅力」ってどんなところですか?

伊藤さん:登山道っていうのは、安全に確保された歩く道があるじゃないですか。しかし、冬山に関しては、必ずしも登山道が安全とは限らないんですよね。雪の状態を見ながら、自分で道を選んで、自分の意志で歩いていけるところが良いですね。自分で道を作っている感覚というか。
あとは「この雪山で一番汚れているのは自分」みたいな気持ちになれるんです。有機物がなくて、ミネラル分しかない綺麗なこの場所で「あ、一番汚いのは自分だな」みたいな。

古性:めっちゃ深い(笑)

伊藤さん:自分が浄化されているような気持ちになります。心も体も。そういうところが雪山の魅力ですかね。

まとめ

雪山には特有の魅力がありますが、さまざまなリスクも潜んでいるため、しっかりと下準備を行っておきたいものですね。みなさんもぜひ、「THE NORTH FACE GRAVITY」に遊びに行ってみてください。
素敵で安全な雪山ライフを!

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ライター:
古性 のち