心地よい風を感じる秋は、ファミキャン(ファミリーキャンプ)にぴったりの季節です。小さい子どもがいるキャンプは注意点も多いですが、自然の中でしかできない貴重な体験は子どもを一回り大きくしてくれます。この記事では、キャンプ歴4年の筆者が、実体験をもとにファミキャンデビューで知っておきたいポイントと便利な持ち物を紹介します。
我が家は夫婦+子ども3人(8歳、6歳、4歳)の5人家族。今ではすっかりキャンプの魅力にはまっていますが、初心者のころは思いどおりに進まずヘトヘトになって帰宅したこともありました。ファミキャン初心者が一番気を付けたいことは、無理のないスケジュールを組んでおくことです。失敗から学んだおすすめのプランを紹介しますので、参考にしてみてください。
◆前日◆
・着替えや持ち物の準備
・LEDランタンなどバッテリー類の充電
・テーブル、イスなど大物ギアの積み込み
◆1日目◆
6:00 起床
7:00 食材の準備、車への積み込み
9:00 出発
11:00 道の駅やサービスエリアで昼食
12:00 チェックイン
16:00 夕食準備開始
17:00 夕食開始
19:00 焚き火開始
21:00 片付け&就寝準備
22:00 就寝
◆2日目◆
6:00 起床
7:00 朝食
8:00 片付け開始
10:00 チェックアウト
11:00 サービスエリアで昼食
13:00 帰宅
行きの渋滞を避けるため、朝はできるだけ早く出発したいところ。着替えの準備や車への積み込みは、できるだけ前日に済ませておきます。
遅くても9時までには出発し、昼食は道の駅で食べるか、余裕があればお弁当を持っていくこともあります。キャンプ場にチェックインしたら設営開始。子どもたちと遊びながらなので設営には2時間ほどかかります。
16時ごろから夕食の準備に取り掛かるので、それまでは思い思いの時間を過ごします。我が家では夕食はお鍋が定番です。洗い物も少なく、うどんやラーメンを入れると子どもたちもよく食べてくれます。21時には子どもたちも眠くなるので、焚き火が消えたことを確認して就寝します。
朝食はパンやカップ麺など簡単なもので済ませ、チェックアウトに間に合うよう片付けを始めます。車のトランクをテント入口の正面に持ってくると、積み込みがとても楽になります。
チェックアウト後は温泉などに立ち寄ることもありますが、帰りが遅くなると渋滞に巻き込まれることがあるので寄り道せずに帰りました。帰宅後はみんなでゆっくりお風呂に入り、洗濯やギアの片付けなども夕方までに終わらせるようにしています。
「テントの向きはこっち?このポールはどこに通すの?」と手順の確認に必死なパパとママ。そこへやってくるのは退屈した子どもたちからの「一緒にあそぼー!!」攻撃。こうなると「ちょっと待っててね」は通用しないんですよね。我が家ではスムーズに設営を終えるためにキャンプ場に着いたら、まずシートに子どもの遊び道具を出して、その上で遊んでもらっています。
キャンプ場で思いっきり遊ぶ子どもたちは、いつのまにか水場やじゃぶじゃぶ池で頭からびしょ濡れになっていることがよくあります。持ってきた着替えが足りなくなったり、びしょ濡れの靴を履きたがらなかったりするので、着替えは多めに持っていき、できれば水遊び用のサンダルも持参しましょう。
スケジュール通りに進めば夕食を食べている時間なのに、「まだご飯も炊けてないし野菜も切れてない!」という状況も、我が家は経験済み。初心者のころは料理をがんばろうとせず、万が一のためにカップラーメンや湯煎で食べられるものを用意しておくと安心です。お湯さえ沸かせば大丈夫、という安心感はとても心強いですよ!
着火剤があるから大丈夫!と思っていたら、薪に一向に火がつかず、楽しみにしていた焚き火ができなかったという方は多いでしょう。我が家ではチャコールスターターという火起こし器を使うようになってから失敗知らず。斧で薪割りするのはハードルが高いですが、チャコールスターターなら手軽でおすすめです。
キャンプ場の夜は、昼と夜の温度差が激しい場合が多いので、前日にしっかりと最低気温を確認して準備しておきましょう。「秋冬用のシュラフに長袖パジャマで眠れますか?」などとキャンプ場に問い合わせてみると、必要な装備を丁寧に教えてくれることが多いので安心して準備できますよ!
ファミキャンに必要な道具は下記になります。
キャンプで多くの時間を過ごすリビングは、動きやすさと作業の動線を意識してレイアウトしましょう。我が家ではくつろぎのスペースと調理スペースを分け、クーラーボックスや調理器具、食器などは一か所にまとめて配置することでごちゃごちゃすることが少なくなりました。出番の少ないものは車にしまっておくのもスッキリさせるポイントです。
初心者のうちは、料理にあまり手をかけないこともファミキャン成功のポイントです。特別な料理ではなくても、野菜の皮をむいたりお米を研いだりするだけで、子どもにとってはキャンプならではの特別な体験になります。
余裕が出てきたら、ダッチオーブンを使った料理や豪快な焚き火料理なども、家族で協力して作ってみたいですね!
テントでぐっすり眠るために、快適な寝床作りは欠かせません。まずはテントを設営する場所に大きな石や枝などが落ちていないかをチェック。傾斜がある場合は、頭が上になるように寝床を作ります。就寝中の冷えは地面から来ることがほとんどなので、グランドシート、テントマット、エアマットの順に重ねて、その上にシュラフを敷きましょう。
キャンプ場の夜は思った以上に暗く、安全に過ごすためには明かりの確保が大切です。サイト全体を照らすメインランタンはもちろんのこと、タープ下、テーブルの上、テントの中など、各所に一つ以上のランタンを用意しましょう。また、トイレや炊事場に行くときには、ヘッドライトや手持ちのランタンがあると便利です。
キャプテンスタッグのテントマットは、購入しやすいお値段でファミリーキャンパーにおすすめです。サイズ展開も豊富なので、テントのサイズに合わせて購入できます。空気を入れる必要もなく、広げるだけなので簡単に設営でき、敷くだけで地面のデコボコを感じにくく、冷気も遮断してくれるのでファミキャンに必須のアイテムです。
キャンプでの子どもの楽しみの一つが焼きマシュマロ。我が家では毎回のように楽しんでいますが、飽きる気配がありません。マシュマロを刺す串は、専用のものが断然おすすめ!先が二股になった伸縮する串を購入して以来、子どもがマシュマロを落とすことも、火が怖くて自分でできないということもなくなりました。
我が家ではジカロテーブルを購入してから、焚き火の時間がとても快適になりました。子どもが多少寄りかかってもビクともしない安心感があり、大人もゆったりとした気持ちでくつろぐことができます。焚き火を囲んで食事をすることもでき、キャンプの充実度を上げてくれるアイテムです。
1300ルーメンの明るさを持ち、メインランタンとして使えるLEDランタンです。燃料を使うランタンは大きくてかさばる上に、やけどの心配や取扱いの配慮など、小さい子どもがいるファミリーには使いづらさがあります。LEDランタンならファミキャンでも安心して使うことができ、軽くてコンパクトなのでとても重宝しています。
我が家のファミキャンでいつも大活躍しているのが、子どもが並んで座れるベンチです。現地に着いたらフレームを広げるだけで設置完了。テント設営などで少しじっとしていてほしい時間も、ベンチでおやつを食べたり折り紙で遊んだりして過ごしてもらっています。ちょっとした荷物置き場としても使えるので、いろんな使い方ができて便利です。
初めてのファミリーキャンプでは、強風でタープが立てられなかったり、火が起きずにバーベキューができなかったりとトラブルがつきものです。「テントでお泊まりできればOK!」くらいの小さな目標で臨めば、多少のトラブルも楽しんで乗り越えることができるでしょう。自然の中で家族の大きな思い出を作ってきてくださいね!