キャンプにおいて、お手製のおつまみの主役的存在である燻製ですが、実際に自分で作るとなるとハードルが高いように感じますよね? でも自宅にあるもので簡単に燻製器は作れるんです。今回は実際にダンボールで燻製器を作ってみたので、作り方をまとめました!
今回は、自作燻製器の作り方と温燻(おんくん)での調理方法をご紹介します。
※冷燻、温燻などの説明は記事後半にて。
必要なもの | 量 | 価格(税込) | 備考 |
ダンボール | 1つ | 無料 | 120サイズが推奨 |
網 | 1つ | 110円 | ダンボールより少し大きいサイズが推奨 |
トレイ | 1つ | 110円 | |
スモークチップ | 適量 | 550円 | |
食材 | 適量 | – |
今回はすべて100円ショップで揃えました。合計で770円。意外と安く揃います。ダンボールも、100円ショップでもらった飲料水のものです。
1.ダンボールの中央に地面と平行の切れ込みを入れる
2.ダンボールの切れ込みに少し大きめの網を通す
今回、飲料水のダンボールを用いました。中央に切れ込みが入っており、そのまま網を挟めるので使い勝手がよいです。
3.燻製器完成
燻製器はこれで完成です。次にスモークチップを準備していきます。
4.トレイにスモークチップを入れる
今回アルミトレイを使用したのですが、スモークチップを入れる物としては柔らすぎるなと感じました。
5.スモークチップに火をつける
意外と火がつきにくい印象。簡易的なチャッカマンやライターではなく、着火剤やバーナーがあれば火がつきやすいかと思います。
6.スモークチップを載せたトレーをダンボールの中に入れる
火がつきにくかったため、焚き火台から小さな炭を持ってきました。
7.網の上に食材を載せる
8.ダンボールで蓋をして、1時間ほど燻せば完成
スモークチップの場合、火が消えやすいので10分おきに中の火が消えていないか確認しましょう。消えていれば着火しなおします。私は焚き火の炭を使用して長持ちさせました。
燻製で重要なのは “熱×ウッド×食材” の方程式です。この組み合わせ方次第で、同じ燻製でも全く異なるものになります。それぞれ説明していきます。
熱の入れ方は熱燻・温燻・冷燻の3種類に分かれます。熱の入れ方によって調理時間とオススメの食材が変わります。
バーナーなどの熱源を使い、80度から120度の温度で短時間でいぶす方法が熱燻。熱燻は食料内の水分を多く残したまま燻すので、水分量の多い肉類や魚類がジューシーに仕上がります。
スモークチップなどを用いて30度から80度の温度で数時間かけて燻す方法が温燻です。キャンプで行われる一般的な燻製のやり方で、程よく食材から水分が抜け香りがつきます。チーズなどの乳製品やウインナー等の加工品にぴったり。
30度以下の低い温度で数日かけて燻す方法で、本来の燻製の手法です。保存食づくりとして生まれた燻製の基礎。肉類・魚類・乳製品など多品目対応しており、保存食品の加工に適しています。
ウッドの種類で、香りの強さと色のつき方が変わります。
短時間で色と香りがつきやすいのが特徴で、燻製初心者にはピッタリの素材です。肉類・乳製品類には相性が良い一方で、魚類は風味が喧嘩してしまうので要注意。
りんごの甘酸っぱい香りが残るのが特徴。その香りや色が食材にはつきにくいので、強い燻製の風味が苦手な方にはおすすめ。風味に癖が残る食材に使うと負けてしまうので、白身魚や鶏肉などの淡白な食材に使用するのが良いでしょう。
独特な香りがありますが、そこまで強くはありません。一方で色がつきやすいので燻す時間が短くても燻製らしさを楽しむことができます。また使用する食材も相性を選びません。どの食材に使うのか決まっていないときは、クルミを選んでおけば外れはないかと思います。
日本でも一般的な燻製素材。香りの癖はそこまでないものの、香りの強さがあることと、色がつきやすいのでサクラ同様に初心者向けの素材です。食材も種類を選ばないので、とりあえずで選んでおいて損はないです。
名前の通り、ウイスキーの熟成樽をばらした素材です。チップやウッドの状態でもほのかにウイスキーの香りが残ります。香りは独特な渋みがありますが、そこまで癖はないので食材を選ばず使用できるのが嬉しいポイント。
燻製は基本的に保存食にする技法なので、食材を選びません。その中でもキャンプに人気の食材をリストアップしてみました。
ベーコン/生ハム/豚バラ/ウインナー/鶏ささみ/ビーフジャーキーなど
チーズなど
サケ/牡蠣/タコ/イカ/ちくわ/明太子/ホタテ/鯖など
豆腐/ゆで卵/えだまめ/たくあん/ナッツ/マシュマロ/ドライフルーツ/ポテトチップなど
今回は自宅でもキャンプでもできる燻製器の作り方をご紹介しました! お金をかけなくても、燻製の仕組みを理解すれば、おうちにある道具で楽しめます。ぜひ自作の燻製器で様々な料理に挑戦してみてくださいね!