トレッキング、サーフィン、キャンプ、フィッシングにバンジージャンプまで、「自然大国」と言われているニュージーランド。アウトドアや自然が好きな方ならば、一度はニュージーランドの絶景を何かの機会で目にしたことがあるのではないでしょうか。
今回は、主に「ニュージーランドのキャンプ文化」について、日本との違いを踏まえつつ紹介していきます。
ニュージーランドのキャンプ場は、日本のキャンプ場同様に国内の様々な場所にあり、その立地・設備などもキャンプ場によって様々です。
私がニュージーランドに来てからとても驚いたのが、「ホリデーパーク」と言われる日本でいうところの高規格キャンプ場が、とにかく快適だということです。
電源区画サイトは当たり前、キッチンではガス、あるいは電熱線コンロが使えたり、フライパンやコップが共有設備として備わっているキャンプ場もありました。
これはキャンプ場がニュージーランド人のみならず、外国人旅行者の宿泊先でもあるからでした。
ニュージーランドに到着して、もう一つ驚くべきことがありました。
それはキャンピングカーやキャンピングトレーラーの数が多いこと。私の感覚で言うと、日本でいうところのトヨタのプリウスを見かけるくらいの頻度でキャンピングカーを見ます。いや、それ以上かもしれません。
ニュージーランド人に聞いた所、おおよそキャンピングカーに乗っているのは外国人旅行者、キャンピングトレーラーを4WDの車で牽引しているのがニュージーランド人なんだそうです。こういう環境だからこそ、ニュージーランドのキャンプ場が「超」がつくほどの高規格であるのかもしれません。
もう少し細かくニュージーランドのホリデーパークを紹介していきましょう。
日本のキャンプ場だとキャンプサイトの種類は「電源区画サイト」「電源なし区画サイト」「フリーサイト」という3つに分けられます。ニュージーランドでもこれは同様です。しかし、その比率が違います。ニュージーランドの場合は電源区画サイトの割合が非常に高く、場所によっては電源サイト8割、電源なしサイトが2割という場所もあります。これは先程も紹介したとおり、キャンピングカー文化が非常に浸透している結果だと考えられます。
また、コテージやキャビンといった建物の施設も日本同様に存在しますが、基本的にはベッドが備わっていて、かつ、その一部はドミトリールームとして主に若者のバックパッカーが泊まる宿泊手段にもなっているのです。
ここは日本のキャンプ場とは大きく違うところですね。
では、そのような文化を持つニュージーランド人がどのようにキャンプを楽しんでいるのでしょうか。
私が感じたのは、ニュージーランド人にとってキャンプというものは、その先のアウトドア・自然を楽しむための手段である、ということでした。
日本のキャンプシーンでは、キャンプ場に着いて何をするかというと、テントを設営し、キャンプサイトをキレイに彩り、早速キャンプ料理の準備に入る。お酒も楽しみながら、ゆっくりとした時間を過ごす。そうこうしているうちに夕食の時間になり、焚き火にあたりながら夕食を食べて就寝。こういった流れではないでしょうか。
ニュージーランド人の場合は、キャンプサイトにつくと、設営もそうそうに(そもそもトレーラーであれば設営の必要がありません)海が近ければビーチへ。サーフィンをしたり、フィッシングをしたり、カヤックをしたり。
山や森が近ければトレッキングに出かけて行きます。そのため日中はほとんどキャンプ場にいません。そういった理由からか、キャンプ道具に関しては日本ほどこだわりがない様子。
そういった環境だからなのか、あまり食に時間をかけないです。
すでに2ヶ月以上ニュージーランドのキャンプ場を転々としながら旅をしていますが、キャンプ場でダッチオーブンを見かけてません!リサイクルショップの軒先で販売されているのを見かけただけで、アウトドアショップに陳列すらされてません。これはビックリですよね。
では、何を食べているのかというと、パスタや牛肉のステーキなど普段家で食べるようなものを食べていたり、あるいはキャンプ場に併設されている大型のBBQコンロでハンバーグなどを焼き、ハンバーガーにして食べている姿をよく見ます。
ニュージーランド人はこのように、キャンプというものをその先のアウトドア・自然を楽しむための手段としてとらえています。しかし、それはある意味では日本人にも同じことが言えるのではないでしょうか。
日本人にとっても、キャンプは「自然を楽しむ」ための手段ですよね。普段とは違う環境でテントを建てて過ごし、非日常的な空間を楽しむのがキャンプの楽しみです。
どちらもその最終目的は「自然」の中で「休日」を楽しく過ごすための手段なんだなと感じました。
日本もそろそろ暖かくなる季節ですね。
皆さん、今年はどこでキャンプをして、自然を楽しみますか?