カテゴリー:

自然や誰かのためになっていること。アウトドア好きも取り入れたい、ソーシャライジングという考え方

社会に貢献すること、人のためになっていること。

それは私たち人間の追い求める普遍的価値なように思えますが、その術はなかなかハードルが高く感じがち。

例えば、自然を愛する皆さんができることってなんだろう?
登山道やキャンプ場で落ちているゴミを拾うこと、そういう些細なところから。さらには、そもそもそういうゴミが出ないような消費の仕方をしてみる。自然に優しい手法で作られたアウトドアウェアやギアを使ってみる。そういうことからはじめてみるのも良いでしょう。

では、もっと日常に寄り添って、意識はしていなくてもお気に入りのものが実は地球や社会に貢献するものだったら。

そういった貢献ゴトが、自身のライフスタイルの中に組み込まれ、自分らしく等身大で社会的な目的を持って活動すること。

今回ご紹介するTRUNK(HOTEL)は、そんな‘ソーシャライジング’な世の中、消費スタイルを生み出す取り組みをしています。

TRUNK(HOTEL)が考える’ソーシャライジング’

突然ですが、このペンシルエクスパンダーに秘められたストーリーは何でしょう?

一見おしゃれな製品ですが、実は工場や製造業者から出る、利用されない木材の端材と、使われなくなった金具を再利用し、一つ一つ職人が 大切に作り上げたもの。そんなことを意識せず、おしゃれだからといって手に取ったとしてもそれが社会の貢献に繋がっている。社会貢献もそんな入り口があって良いのではないか?というのがTRUNK(HOTEL)の考え方。

手に取ってもらうことで貢献ゴトがはじまるがゆえ、見た目がおしゃれ、心地いいGOOD TASTEであることも大事なこと。

このグラスは廃棄すると土壌汚染につながる蛍光灯ガラスを再利用して作られています

TRUNK(HOTEL)の製品は、このソーシャライジングという考え方に共感した、クリエイター・団体・職人たちと連携して開発されています。自分たちだけでなく、多方面のプレーヤーと一緒になってビジョンを実現するスタイルもソーシャルであり、GOOD TASTEであれることの重要な要素。

TRUNK(HOTEL)はそんな考え方で渋谷の街に作られる、全く新しい形のホテル。来年春のオープンに向けて、現在表参道に準備室をオープンし、事前に少しでも多くの方にこのソーシャライジングの考え方に触れてもらう空間を提供しています。

表参道の地下に広がる広大なスペースは一般開放されており、実際に製品を手に取ったり、Wi-Fiフリーの環境下で作業をすることも可能。ソーシャライジングのヒントになる本を扱う図書館や、キッチンもあり、ソーシャライジングに触れるきっかけ作りが多角的に行われています。

東京にお住いの方、仕事で東京を訪れることがある方は是非一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ソーシャライジングをキャンプで体験

今年の夏の終わり、このTRUNK(HOTEL)がソーシャライジングを散りばめた出張ホテル、LUXURY CAMPを限定3組で開催しました。

この出張ホテル型のキャンプのコンセプトは3つ。“ホテルクオリティのホスピタリティ”と“GOOD TASTEな空間へのこだわり”、そして “ソーシャライジングを体感する”ことです。

アメニティは使われなくなったものや端材を生まれ変わらせたソーシャライジングモノを散りばめ、

同時期に開催されたNEW ACOUSTIC CAMPでは、ワインのコルクで作られたローテーブルが活躍。

夕食にはシェフがその土地の農家へ訪れ、形が悪いために出荷されず、食べられるのに捨てられてしまう野菜を料理に活用するフードロス料理を提案。

どのシーンを切り取ってみても、ホテルと同等のサービス、そしておしゃれで豪華なキャンプなわけですが、そこで使用されている一つ一つの道具や料理にはソーシャライジングの考え方がしっかりと活きています。

まだホテルが完成していないがゆえのテントを用いた出張ホテル、という意図もあると思いますが、自然を相手に過ごすキャンプでこのソーシャライジングを体験する、ということに大きな意味があると編集部は感じました。

それはなぜか?

自然に「楽しませてもらっている」私たちにできること

アウトドアとは関係なく見えるこの取り組みですが、美しい自然があるからこそ楽しめるのがアウトドア。それでも、ふと日常を振り返ってみると自然や環境のことをあまり気にせず消費したり、何かを捨てたりしてしまっていることも少なくありません。

自然に「楽しませてもらっている」という身である私たちにできること、しなければいけないことのヒントが、このTRUNK(HOTEL)のソーシャライジングにはあるのではないでしょうか?

今手元にあるアウトドア道具。機能性ばかり見ていたかもしれませんが、それを手にして使うことでどんな貢献ができるものなのか。捨てずに長く使い続ける方法はないものか。週末ちょっと考えてみても良いかもしれません。


TRUNK(HOTEL)

LUXURY CAMP IN MINAKAMI

シェアする
ライター:
羽田裕明
タグ: 社会貢献