体験レポート

無人島でキャンプ&野外シネマ!大人が子供に戻る場所、MUJINTO cinema CAMP 2016

無人島。

ここまで大人たちをワクワクさせる言葉はそう見つかりません。

アウトドア好きな方であれば、
いつか無人島でキャンプに挑戦してみたい!なんて方もいるのでは?

そして最近増えている野外シネマも、
無人島というロケーションには敵わないでしょう。

無人島でキャンプ&野外シネマ。
キャッチー過ぎてそれだけでワクワクするイベントが、夏の終わりに開催されました。

MUJINTO cinema CAMP 2016とは?

2015年にスタートした、文字通り無人島(ボートでしか辿り着けない西伊豆の陸の孤島)で映画を楽しむキャンプインフェス。このイベントは『フェス2.0』という考えのもと、参加者全員でフェスをつくる完全DIYを掲げています。2017年からの本格開催に向けた実験的な小規模のプレイベントという点もユニークです。

フェリーで会場へ!非日常の空間に気分ははじめから急上昇

会場へは西伊豆の田子漁港からフェリーで向かいます。この日は予報を覆す晴天、透明度の高い海とフェリーで会場へ向かうという非日常感で既に気分は高揚して止みません。

間も無くして会場へ到着。会場には既に大型スクリーンが設置されており、この開放的な空間での映画鑑賞に期待は高まります。

受付後、すぐにはコンテンツは始まらず、各々が自由に楽しむ姿が。こうして海を見ながらのんびりしたり、ハンモックに揺られる人もいれば、

なんせこのロケーションです、早速海に飛び込み、夏を満喫する人たちも。

昼間はアコースティックライブでチルアウト

映画は日が落ちてから。昼間は目玉のコンテンツが2つ。まず1つはアコースティックライブ。

ライブはSilly Monkeyのお二人と、ナカムラマサ。ロケーション同様、広がりある歌声を芝生の上で気持ちよさそうに聴くお客さんが印象的でした。

会場を彩るワークショップが充実!

そして2つ目。会場には木のキーリングを作るワークショップやフリーペイントスペース、染色体験などが用意されていました。

黙々と木をカッターで削る姿、木によっては固いものもあり苦戦している人もいるようでした。木を削ることなんて、もしかすると学生時代の図工や美術の授業以来かもしれませんね。

手足が絵の具まみれになってもお構いなし。野外での開放感は、後の小さなことなんて気にせず、大人も童心に帰れるから不思議なものです。

染色は完成形をイメージしながら、色の混ざり方や波形を計算。作っている間はどうなるか見えないのが楽しいですね。出来上がりが楽しみです。

本イベントのロゴをプリントするワークショップも。Tシャツにプリントすればいつでもこの日の思い出が蘇ります。

キャンプ初心者でも安心!ベルテントなどのレンタルが嬉しい

参加者に聞いたところ、キャンプに慣れた方はさほど多くなかったのが本イベントの特徴。ではそういう方はどうするのかというと、会場では最近のグランピングブームで見ることも増えたベルテントや、コールマンのドームテントなどをレンタルすることが可能なんです。

これであればちょっとしたグランピング気分も味わえ、気軽に非日常を楽しむことができます。キャンプインフェスだとなかなかハードルが高いと思っているキャンプ初心者の方にも嬉しいサービス。

日が落ち始め、また違った顔を見せる会場

海の近くは、都会のように高い建物がない分、時間の流れをダイレクトに感じます。

水平線に見える夕焼けを求めて、海の見える岩場でその時を待ちます。

昼間の爽やかな雰囲気とは違い、幻想的な西伊豆の島々。刻一刻と表情を変える景色に、限りある時間をもっと大事に過ごせねばと、日々の行いを改めてみたり。

映画の前に皆で同じご飯を作り、食べる

映画が始まる前に腹ごしらえ。夕ご飯と翌日の朝ご飯を担当するのは、体験型ケータリングMo:take(モッテイク)。小規模のイベントだからこそできる『参加者でご飯をつくる』というコンセプトのもと、皆で同じ食事を楽しみます。

このような野外イベントだと一般的には出店がいくつもあり、お客さんがそれぞれ好みのものを選んでバラバラに食べるもの。本イベントではそういった形ではなく、同じ食事体験を通じてもともとは別々に参加していたお客さん同士が交流する場面をいくつも見ました。

いよいよ特別な空間での、特別な映画体験!

日も完全に落ち、辺りが真っ暗になったところでいよいよ映画の上映。ライトアップされた会場は幻想的な雰囲気を作り出し、まさに非日常。

この日上映されたのは、『キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語』と『ピンポン』。

海をバックにした巨大スクリーンと、迫力のある音響設備、そして何よりも無人島ロケーションがゆえに自分たちしかいないという特別感で観る映画は、一度観たことがあったとしてもグッと引き込まれるものがあります(編集部的には、学生時代に観たピンポンがこの歳になって胸に来るものがありました)。

加えて圧巻だったのは2本目の『ピンポン』のエンドロールからの流れでそのまま始まったVJ。『ピンポン』の映画やアニメのシーンをMIXさせたシネマフェスならではの展開。

キャンプファイヤーの周りで音楽に合わせて踊る踊る。大人たちの宴は深夜まで続きました。

夜も更けて、酔いも周り、まったりと仲間たちと過ごす時間。1日目はこうして終わりを迎えます。

無人島に訪れた朝、悔いのないようこの時間を満喫する

翌朝も気持ちの良い晴天。この2日間、時折雨に降られることもありましたが、天気にも恵まれロケーションを最大限楽しめる環境でした。

朝は恒例のラジオ体操から。普段は寝坊しちゃうところを、キャンプだと日の光をダイレクトに浴びることもあって自然と早朝に目が覚めて清々しいですよね。

早朝のコーヒーも格別。

朝ご飯は手作りハンバーガーとサラダ。こちらも夕飯同様、出来上がりを提供するのではなく、あえて自分たちで作ってもらうところがポイント。朝から手を動かすことで良い目覚ましにもなります。

イベントのメインコンテンツは1日目にあるため、2日目となったこの時間は各々が時間を気にせず仲間たちとこのロケーションを満喫しているようでした。

昨日できなかったワークショップに挑戦する人たちも。

昨日染めていた方々の仕上がりの様子。広げた時の感動はたまりませんね。その年の夏の思い出に毎年作ってみるのも素敵かもしれません。

グループでピザを作る時間も。最後までDIY精神を大切に。

自分たちの手足を使って、大人たちが子供に戻る場所

参加者全員でつくる完全DIYのフェスを目指したMUJINTO cinema CAMP 2016。ロケーションと主催者の創意工夫により、それぞれが自分たちなりの楽しみ方を見つけ、この非日常の空間と時間を満喫している姿が印象的でした。

無人島で映画を観る、というキャッチーさに惹かれてキャンプを体験した方もいれば、無人島でキャンプができるという夢のようなシチュエーションに惹かれて足を運んだ方も。

どちらにせよ、西伊豆という素晴らしい自然を満喫し、何をするにしても外で過ごすことの気持ち良さを味わえること自体に価値があると感じました。

そして、そんな体験をできるだけ参加者自らの手と足を使って作り上げたことに意味があります。小さい頃は何も考えずに自分の手足を使って、好奇心のままにその時間を存分に楽しんでいたことを思い出します。

大人たちが子供に戻る場所。

今回までが実験的なプレイベントだったMUJINTO cinema CAMP。来年の『第1回』が今から楽しみです。

今回の様子はinstagramで『#mujintocinemacamp2016』を見ると沢山の写真があがっていますので、そちらも是非チェックして、次回のイメージを膨らませてみてくださいね。

臨場感たっぷりの動画もお見逃しなく!

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ライター:
羽田裕明