通常、自転車で出かけたら、スタート地点まで戻ってこなければなりません。でも、輪行ならスタートとゴールが違ってもOK。むしろ、それこそが輪行の最大のメリットといえます。たとえば電車で鎌倉駅まで行き、そこから自転車で海岸沿いを走り茅ヶ崎駅まで行くコースはいかがでしょうか。走行距離は約20kmと短めなので、途中でごはんを食べたり、海を眺めたり気ままに過ごすことができます。帰りは茅ヶ崎駅からまた電車で帰るのでヘトヘトになってこぎ続ける必要はありません。
自転車旅のいいところは、止まりたいところですぐに止まれること。徒歩では行けない距離を移動できることです。車でもない、徒歩でもない、自転車ならではのスピードで旅ができます。
輪行には、輪行袋をはじめとして、いくつか必要な道具があります(左から輪行袋、エンド金具、フレームカバー、チェーンカバー、スプロケットカバー、中締めベルト、ショルダーベルト)。自転車を輪行袋に入れる手順はシンプルですが、旅に出る前に何度か練習しておくと安心です。基本的なプロセスは以下の通り。自転車の種類や輪行袋によっても異なるので説明書をよく読みましょう。
1.後ろのギヤはトップ(小さなギヤ)に、前のギヤはアウター(大きなギヤ)にしておき、前輪、後輪を外します。
2.自転車のフレームを保護するため、後輪を抜いた部分にエンド金具を付けます。
3.フレームを前輪、後輪ではさんで中締めベルトで固定します。
4.輪行袋に収納し、ショルダーベルトを取り付けます。
完成。
輪行作業は駅前で行うことが多くなります。他の人に迷惑がかからない場所を見つけて行いましょう。また、電車内では輪行袋でシートを占領したり、乗り降りの邪魔をしたりすることのないようにしてください。新幹線や特急列車の場合は一番後ろの座席を予約し、座席の背後に置くのも手です。サイクリストのイメージを下げないよう、マナーを守って気持ちよく輪行しましょう。