九州南部の霧島連山は、多くの火山群で構成されています。その中で最高峰を誇るのが、標高1,700mの『韓国岳』です。
登山ルートは複数ありますが、火山活動の状況などで通行止めも少なくありませんので事前に確認しておきましょう。今回は『えびの高原』駐車場をスタートし、火口湖である『大浪池(おおなみいけ)』を回って韓国岳山頂へと向かうコースをご紹介します。
『えびの高原』を出発し、すぐ近くの鹿児島県・宮崎県の県境にある登山口へ。大浪池を一回りして韓国岳山頂へと登り、下山してくるルートです。
登山口から大浪池までは約2.5km。道中には距離を含めた案内表示があるので、この通り進めば迷うことはありません。辺りは静かで、耳を澄ますと鳥のさえずりが聞こえてきました。
基本は本格的なトレイルコースですが、ところどころに木で造られた階段があります。ただし、古い階段は崩れていたり、ぐらついたりすることもあるので注意してください。
『韓国岳避難小屋』から、大浪池と韓国岳山頂の両方へルートが分かれます。お楽しみは最後に…ということで、まずは“東回り”で大浪池の周りを回ってみました。
大浪池の周りは道が細くなっています。他登山者とすれ違う際には譲り合いを忘れずに。周回は約2kmです。
所々でキレイな円形の火口湖を見下ろすことができます。湖面には山や雲が映し出され、とても幻想的です。場所によって見え方が異なるので、お気に入りのポイントを探してみてください。
道中では、これから登る韓国岳も姿も見せてくれました。大浪池は標高1,411mですが、韓国岳はさらにずっと上。やがて1周を終えると『韓国岳避難小屋』へ戻り、いよいよ韓国岳の山頂を目指します。
韓国岳山頂までは『韓国岳避難小屋』から約1.5km。これまで以上の急勾配となりますので、必要に応じトレッキングポールを使うと良いでしょう。設置されている木造の階段は、とても不安定なので注意が必要です。
山頂付近は足下が岩だらけ。滑りやすくなっており、勾配もさらに急になります。しかしここまで来れば、すでに山頂は目の前です!
疲れたときは一呼吸して周囲を見回すと、素晴らしい景色が心と体を癒やしてくれます。ふと振り返ると、先ほど訪れた大浪池を見ることができました。
標高1,700mの韓国岳山頂。登山口から約3.5kmですが、なかなか登りごたえのあるコースでした。霧島連山の最高峰と言うだけあり、周囲は開け、素晴らしい景色が堪能できます。ここで、少し山頂からの絶景をお楽しみください。
360度パノラマで、霧島市やえびの市を見晴らせるロケーション。周りには霧島連山に属する他の山々もあります。もし時間に余裕があれば、そのまま別の山へと足を伸ばしてみるのも良いかもしれません。
登頂を終えたら、あとは来た道を戻るだけ。特に山頂から『韓国岳避難小屋』までの急勾配は、くれぐれも足下に注意しましょう。登り以上に危険ですので、目の前の景色に見とれ過ぎないように。
『えびの高原』には、駐車場の他に売店や足湯などもあります。登山を終えて疲れた身体を、ちょっと休ませていくのも良いのではないでしょうか。
まさに“嶽”と呼ぶに相応しい、霧島連山の最高峰『韓国岳』。鹿児島や宮崎を訪れた際には、ぜひ登山を楽しんでみてください。季節によっても、また違った景色が楽しめるはずです。