テスラは、北陸地方初となる直営ストア「テスラ富山」を、2025年11月19日にオープンすると発表している。
出店場所は、北陸最大級のショッピングモールとされるフューチャーシティ「ファボーレ」内とのことで、北陸および山陰地方におけるテスラの新たな販売・体験拠点になる位置付けとみられる。
富山を含む北陸地域は豪雪地帯として知られ、冬期の路面環境はEVにとっても重要な条件となる。
同ストアでは、デュアルモーターAWDによる雪道走行性能や、寒冷地でも短時間で走行可能とするバッテリー・車両制御技術などについて、スタッフが説明・提案を行うとしている。
車内温度や各種操作については、スマートフォンアプリからの遠隔操作機能なども案内される見込みとのこと。
SUVタイプのModel Yは、広い室内空間と後席の電動可倒シートを備え、多用途な使い方を想定したモデルとして紹介されている。
世界的には2023年に年間販売100万台超を記録し、多くの地域で主力モデルとなっていると説明されている。
Model 3は、ミッドサイズセダンとして、日常利用から長距離移動までを想定したモデルとされている。
両モデルとも、以下のような仕様がアナウンスされている。
Model 3・Model Yの新車購入には、国のCEV補助金として870,000円が適用対象とされている。
加えて、自治体独自の補助金制度が設定されている場合もあり、詳細は各自治体の公式情報を確認するよう案内されている。
※補助金は予算枠や申請条件によって変動する可能性があり、最新情報の確認が必要とのこと。
リリースでは、「テスラ富山」のオープン時点での全国のストア・サービス拠点一覧も併記されている。
北海道から沖縄まで、常設ストアのほか、イオンモールや大型商業施設内でのポップアップストアなどを組み合わせた展開となっているとのこと。
北陸・山陰エリアでは、今回の「テスラ富山」が初の直営ストアとなる。
こうした新規拠点の追加により、試乗機会や実車確認の場を広げる狙いがあるとみられる。
テスラ既存オーナー向けの紹介プログラムについても、今回のリリースでアップデート内容が示されている。
識者の視点として見ると、「テスラ富山」は単なる店舗網拡大にとどまらず、豪雪・寒冷地域におけるEVの実用性訴求という意味合いが強いと考えられる。
冬季の航続距離低下や充電環境の不安は、寒冷地ユーザーにとってEV導入を迷う要因となりやすく、デュアルモーターAWDやバッテリー制御の実例を地域に根ざした店舗で説明・体験させることは、心理的なハードルを下げる施策といえそうだ。
また、全国的なストア展開にあわせて紹介プログラムを強化している点からは、既存オーナーの「口コミ力」を販売戦略の中核に据える意図が読み取れる。
地方都市での出店とオーナーコミュニティの活性化を組み合わせることで、EVの認知から購入検討、実利用までの流れを一体的に作ろうとしている動きと捉えられる。