COLUMN(コラム)

ホーランド・アメリカ・ライン、2025年アラスカクルーズシーズンを終える──氷河の絶景と地域貢献を振り返る

【2025年10月7日 シアトル発】──クルーズラインのパイオニアとして知られるホーランド・アメリカ・ライン(Holland America Line)は、2025年のアラスカクルーズシーズンを正式に終了しました。今年は氷河、野生動物、先住文化をテーマとした全117本の航海を実施し、乗客にとって忘れがたい自然体験を提供。さらに、アラスカ各地の地域団体や自然保護活動に対して総額10万ドル以上の寄付を行いました。

乗客による自主的な寄付プログラムも活発で、アラスカ州内の公共自然地保護のために95,000ドル超が集まりました。これらの取り組みは、アラスカ地域の自然保護・文化継承・観光振興を支える重要な支援活動として高く評価されています。

地域のヒーローたちを支援──寄港地での表彰と寄付

2025年シーズンの最終航海「ユーロダム号」では、船長イェローン・ファン・ドンセラールが、アラスカの各寄港地で地域社会に貢献する3団体を表彰しました。

  • ジュノー:Trail Mix(景観トレイル整備・保全団体)
  • シトカ:Sitka Fine Arts Camp(青少年向け芸術教育プログラム)
  • ケチカン:Volunteer Rescue Squad(緊急対応・捜索救助を行うボランティア組織)

また、スキャグウェイでは動物保護団体「Paws and Claws Animal Shelter」と協力し、各団体に5,000ドルの寄付を実施しました。

ホーランド・アメリカ・ライン社長 ベス・ボーデンスタイナー氏 コメント
「私たちは80年近くにわたり、アラスカの壮大な自然の魅力をお客様に紹介してきました。同時に、こうした旅を支えてくれる地域社会への感謝の気持ちを大切にしています。2026年も、乗客に感動体験を提供しながら、アラスカの人々や文化への支援を継続してまいります。」

寄付実績と地域活動

ホーランド・アメリカ・ラインは、アラスカ州各都市の非営利団体や教育機関を継続的に支援しています。2025年シーズンには以下の団体やイベントにも寄付・協賛を実施しました。

  • アラスカ大学フェアバンクス校「Troth Yeddha’ 先住民族研究センター」
  • Alaska Fisheries Development Fund「Symphony of Seafood」
  • Juneau Youth Sailing, Inc./Sitka Little League/Denali Neighbor to Neighbor
  • ジュノー・ケチカン・アンカレッジでの地域イベント協賛
  • 州内高校への奨学金・スポーツ支援

乗客参加型プログラム「On Deck for a Cause」

乗客がクルーズ中に5kmウォークを楽しみながら自然保護活動を支援する非競技型チャリティイベント「On Deck for a Cause」は、同社の人気プログラムです。

集まった寄付金はアラスカ州の教育パートナー「Alaska Geographic」に寄付され、環境教育プログラムや森林保全活動に活用されています。過去3年間で累計25万ドル超を寄付し、次世代への自然教育に大きく貢献しています。

数字で見る2025年アラスカクルーズ

  • 地元食材を使った「アラスカ・ブランチ」開催数:130回
  • 地元漁業者から調達したアラスカ産シーフード使用量:125,000ポンド
  • 氷河鑑賞日限定のオランダ風グリーンピーススープ提供数:85,000杯

2026年アラスカシーズンに向けて

2026年には、シアトル・バンクーバー発着の周遊クルーズを含む6隻の運航体制でアラスカクルーズを展開予定。新コース「14日間 グレート・アラスカ・エクスプローラー」や「28日間 北極圏夏至クルーズ」など、多彩な航路が登場します。

さらに、デナリ国立公園およびユーコンを訪れるクルーズツアーも実施。ホーランド・アメリカ・デナリ・ロッジでは、7,000万ドル規模の改修プロジェクトを進行中で、宿泊施設・ダイニング・公共スペースを刷新。自然と調和する新たな滞在体験を提供します。