速報

パタゴニアがクライミング・フィルム 「繋ぐ壁」を上映!3/31は誰でもオンライン視聴可能!

3月26日(土)屋久島会場のプレミア上映を皮切りに、パタゴニア直営店5店舗にてフィルム上映&トークイベントが開催!さらに、3月31日(木)21:00には、YouTube公式アカウントにてプレミア公開されます。

「繋ぐ壁」作品概要
2020年春、コロナ禍で海外への挑戦が閉ざされた横山勝丘は新たなクライミングエリアの開拓を求めて、初めて屋久島を訪れた。想像以上の岩場の豊かさにワールドクラスのエリアになる可能性を確信したが、ローカルクライマーとの間に小さなしこりを残してしまった。翌年、改めてローカルクライマーとともにエリア開拓することを決意し、倉上慶大とともに再び屋久島へと向かった。人、スタイル、時間がつながり、クライミングコミュニティはより深みを増す。開拓というプロセスをローカルクライマーと共有し、ともにエリアを作り上げることで、2人はクライミングの奥深さを再発見した。

パタゴニア・クライミング・アンバサダー

横山「ジャンボ」 勝丘

20年の経験を積んだいまなお、ジャンボは興奮と懸念を抱いて山に登る。アルパインのルートに彼を惹き付けるのは言葉では言い尽くせない自然の大きさだ。山が大きく過酷であればあるほど、自分の存在の小ささが感じられ、最初に山を登ったときの恐怖と陶酔感の混ざった感情を思い出させてくれると話す。

倉上 慶大

シンプルなスタイルのクライミングを追求し、自由と多様さの表現を試みる。主な記録に、ヨセミテ/The Noseのロープソロ・フリー、二子山 / Mare(5.14c)のロープソロ・フリー、瑞牆山/千日の瑠璃(5.14a R/X)の初登など、様々なクライミングをマルチにこなす。国内外の岩場でのルート開拓や単独登攀に最も情熱を注ぎ、プロクライマーとして活動する傍ら日本の伝統楽器・尺八の修行にも励む。

上映詳細

開催日時・会場

フィルム上映&トークイベント(パタゴニア・クライミング・アンバサダー 横山勝丘(ジャンボ)、 倉上慶大によるトークイベント)

3月26日(土)屋久島会場 プレミア上映 18:30- 20:30(会場 屋久島環境文化村センター)
※屋久島会場のみ、申し込み不要
3月27日(日)福岡ストア 19:00- 20:30 (定員25名)
3月30日(水)神田ストア 19:30-21:00(会場 KANDA SQUARE 3F・定員50名)
4月2日 (土)神戸ストア 19:00-20:30(定員18名)
4月6日 (水)名古屋ストア 19:45-21:15(定員25名)
4月10日(日)渋谷ストア 19:00-20:30 (定員25名)

■お申し込み方法

下記のリンクよりお申し込みください。
https://patagonia.resv.jp
※参加費無料

■オンラインでのプレミア上映

3月31日(木)21:00
YouTube公式アカウントにてプレミア公開を行います。

YouTubeでのプレミア上映は、どなたでも、どこにいても視聴可能ですので、ぜひご覧ください。

横山さんからのコメント

繋ぐ壁 〜屋久島の⼀ヶ⽉〜

世界中の⼈々の⽣活を⼀変させた新型コロナウィルスのパンデミック。ピンチをチャンスに、そんな⾔葉を僕⾃⾝に当てはめるとしたら、それは「ローカルをより深く知る」事だった。しかし毎年のように海外に未知を求めていた僕にとって、その視点を 「⽇本というローカル」に戻すというのは突拍⼦もない考えではなかった。そしてすぐに頭に浮かんだのが、屋久島だった。

ひっそりと島を訪れ、家族で無邪気に遊んだその⾏為が(その島に住むというリアルな意味での)ローカルの反感を買うなど想像していなかった。

そんな状況でも、コロナ禍の中、再度この島でクライミングをするチャンスをもらえたのは幸運だった。⼀緒に向かった倉上君とともに、今回はできる限りローカルと同じ時間を共有するようにした。これまでに経験した事のない出来事だった。この島に相応しいクライミングのスタイルは何か︖僕と倉上君には明確な考えがあった。クリーンクライミングだ。すなわち、残置⽀点を使わずにギアを駆使して登るということ。壁の形状がそれにうってつけだったし、そうすることによって、50年後も輝くオンリーワンの岩場になるとの確信があったからだ。

旅も後半のこと。僕たちはとある海岸に、クラックが縦横無尽に⾛った美しいスラブを⾒つけた。
この壁を⾒つけた時の興奮は今でも忘れない。どう逆さに⾒たって簡単なこの壁こそが、僕たちが求めていたものに他ならなかったからだ。東京オリンピックのクライミング競技に代表されるように、本来同義であったはずの登⼭とクライミングは、いまやまったく別のアクティビティとなってしまった。⾃分⾃⾝の頭と体を総動員し、⾃然の摂理に従いながら、⼭の麓から⼭頂まで⾃分⾃⾝の⼒で登る。この壁は、まさに登⼭とクライミングを繋ぐ壁だった。

旅の最後の⼟曜⽇、普段釣り⼈しか訪れないであろうその海岸には、⼦ども達の無邪気な笑い声と⼦どもに返った⼤⼈達の歓喜の声で満ち溢れていた。島を離れて少し経った頃、⼀⼈のローカルからトポが送られてきた。その中には、「繋ぐ壁」とあった。あのスラブの事だ。⼼に灯りが点った気がした。同時にそれは、ローカルと僕たちのみならず、様々なスタイルを繋ぐ壁でもあったと思うし、⼦ども達の笑顔を⾒るにつけ、現在と未来を繋ぐ壁でもあるのだ。これから何年かかるかわからない。でも、少しずつでもクリーンクライミングが定着していけばいい。ローカルと⼀緒にエリアを育て、ひとつの形として残したい、それが今の僕の願いだ。ローカルと時間を共有し、それに纏わる数多の事象を繋げていくという作業が、僕⾃⾝のクライミングのみならず、僕⾃⾝をも含めたクライミングコミュニティそのものを、より奥⾏きのあるものにする⼒を持っている事に、僕は今更ながら気付かされたのだ。

横⼭ 勝丘

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ライター:
.HYAKKEI編集部

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