日本百名山の中で、屋久島の宮之浦岳に次いで南にある開聞岳という山をご存知でしょうか?
温泉で有名な鹿児島県指宿市にある開聞岳。その美しい外観から「薩摩富士」とも呼ばれているこの山を”あえて1泊2日”で楽しんでみました。
この開聞岳の麓には「かいもん山麓ふれあい公園」というキャンプ場があります。開聞岳の登山口でもあり、宿泊場所でもあるこのキャンプ場。いわば開聞岳を楽しむための拠点といってもいい場所です。
開聞岳の標高は924mで、その活動時間はおおよそ4時間半〜6時間ほど。日帰りで楽しむことができる山です。
しかし、私はあえてこの山を1泊2日で楽しみました。
かいもん山麓ふれあい公園は車を乗り入れて楽しむことのできるオートキャンプ場です。ログハウスもあって、アウトドア初心者の人でも楽しみやすいのが特徴の一つです。
オートキャンプということは車にキャンプ道具をたくさん積み込んで外遊びができますので、山へ登る前日はダッチオーブンでカレーを。これぞオートキャンプだからできる技です。
夕日が沈んでいきます。5分単位で変わっていく空のグラデーションが美しい。さすが薩摩富士。これは日帰りではなかなか味わうことのできない瞬間。
2月の寒い夜は、焚き火をしながら星を眺めました。
さて、登山前の”楽しい前置き”を存分に楽しんだ翌日は山へ。繁忙期を除けば、登山者はテントの撤収を下山後にしてもいいそうです。これはありがたいですね。
今回の登山アイテム。924mの低山ながらも2月のこの日の山頂はマイナス2度予報。風も強いので防風対策を。
キャンプ場のすぐ近くが登山道です。初心者の人でもほとんど道を間違うことはないような一本道です。
活火山の開聞岳。火山の影響か、ゴツゴツとした大きな岩が多い印象でした。
ロープを使って登っていく箇所がいくつかありましたが、ゆっくりと自分のペースで登れば安全です。
頂上に着く手前では九州の最南端「佐多岬」や天気がよければ種子島や屋久島まで見えるんだそうですよ。この日は残念ながら曇り空で、わずかに佐多岬が見える程度でした。
そして、頂上へ!南九州の街を見下ろすことができるこの絶景は曇っていても気持ちが良かったです。
あーここまで登ってきてよかった。毎度、山頂につくとそう思います。
山頂で軽くカップ麺とカフェオレを頂いて下山しました。
開聞岳のある指宿市は、砂で体を蒸す「砂むし風呂」が有名な土地。砂浜の真下を流れる源泉が砂を温め、体全体を覆ってじっくりと蒸されていきます。
心臓だけでなく、手や足先までドクンドクンと血液が流れていくような感覚になってとても気持ちいいです。
これが1,000円前後で楽しめるのですから、やらない手はないですよ。
ここまでやって”あえて1泊2日で楽しむ山登り”が終わります。
オートキャンプから始まり、山に登り、温泉で終わる。うーん、贅沢な自然あそびですね。