場所は神奈川県の丹沢。登った1月20日はあの寒波の翌々日でした。天気がいいこともあって、最寄駅は登山者でいっぱい。今回は鍋割山→塔ノ岳の縦走です。冬の山は初めての私でも十分に楽しめるコースでした!
今回は人気山小屋「燕山荘」に勤めていた経験のある山仲間「ガッツ」と一緒に頂上を目指します。
前々日に雪が降ったとはいえ、登山口から数kmは積雪なし。溶けてしまったのでしょう。それでも霜が降りていたり、水たまりが凍りついていたりしていて、それだけでワクワクしてしまいました。
山小屋まで荷物を運ぶボランティア「ボッカ」の分岐点を超えてもまだ雪はありません。
標高1,060m付近。いよいよ雪が残っている場所まで登ってきました。ここで軽アイゼンを装着します。
この日は本当に天気が良くて最高の条件でした。軽アイゼンを装着した辺りから、少しづつ景色が開けていき、ザクザクと音を立てて歩きながら見る空の青さがとても気持ち良かったです!
ザクッザクッザク・・・ここまでの疲れが吹き飛ぶくらい、心地よさすら感じるアイゼンで雪を踏みしめる音。これこそ、冬の山の楽しみのひとつなんだなーと感じる瞬間を何度も感じました。
そして、鍋割山の頂上へ到着!富士山が本当に綺麗です。
鍋割山といえば、この鍋焼きうどん。富士山を眺めながら食べられるなんて贅沢です。
鍋焼きうどんで体を温めた後は塔ノ岳へ。1,275mの鍋割山から1,490mの塔ノ岳へと向かう道中も当然軽アイゼンを装着します。雪化粧した山々は本当に美しいです。
場所によっては写真のような状態に。この辺りの積雪は50~60cm程度でしょうか。膝上まで埋まる場所もありますので、気をつけて進んでいきます。
塔ノ岳へは上り坂が厳しい場所も。アイゼンは雪に対してフラットに(雪面に対して垂直に)歩くのがポイントだと、仲間のガッツが教えてくれました。
鍋割山から見る景色も圧巻でしたが、塔ノ岳の山頂から見る景色も本当に綺麗でした。少し雲が出てきたのも、それはまた別物の美しさですね。
富士山ばかりでなく、後ろを振り返ると神奈川県の街が一望できるほどの絶景。山頂にある尊仏山荘の方に聞くと、ここまで綺麗に見えるのも年に何度もないそうです。
ここでコーヒーブレイク。山の上で飲むコーヒーは、普段の何倍も美味しいですよね。
一休みして下山開始。景色がいいのでつい見入ってしまいそうですが、慎重に歩を進めます。
塔ノ岳から登山口の大倉へは比較的たくさんの方が登られたのでしょう。雪もある程度踏み固められていて、またアイゼンのザクザクと雪を踏みしめていく音が楽しめます。おおよそ標高700m程度までは軽アイゼンを装着して下山しました。
いかがだったでしょうか?
最高の景色と雪や氷をザクザクと踏みしめる音、そしてその感触。視覚・聴覚・触覚、3つの感覚を最大限に楽しめる冬の低山登山。
きっと、山の上で飲むコーヒーが美味しいのは、それが味覚だけで味わっているものではないのだからだと思います。
夏の山と比べて冬の山は不安に思うかもしれませんが、しっかりとした準備をすれば夏の山にはない楽しみが味わえますよ!