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  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

【総延長1697.2km】東海自然歩道を踏破せよ!|#7 山中湖〜忍野八海編

.HYAKKEIをご覧のみなさま、こんにちは。ライターの田中嘉人です。

富士山が雄大ですね〜。前回は悪天候のなか丹沢から平野(山中湖)を目指したものの、濃霧と時間の影響で泣く泣く途中でコースアウト。気がついたら神奈川県と山梨県の県境は越えていたものの、山中湖村目前の山伏峠というところで力尽きました。

そこで今回は前回コースアウトした国道413号線の山伏峠から東海自然歩道へと合流し、高指山を目指したいと思います。そして目指すは山中湖、忍野八海経由で富士浅間神社。ありがたいことに天気は快晴。富士山ビューと共にお届けします!ぜひ最後までお付き合いください!

<今回の予定コース>
山伏峠→高指山→平野→大平山→忍野八海→富士浅間神社→富士山駅

高指山を目指して

というわけで、僕がやってきたのが早朝の富士山駅。

かつては富士吉田駅という名称でしたが、2011年に富士山駅に改称。富士登山の玄関口として利用されています。

ただいま朝の7時。山伏峠へ行くためには道志小学校行きのバスに乗らなければいけないのですが、1日2本。

3番線から乗車しましょう。7時ちょうど発の1本を逃したらタクシーを使わないと登山口まで歩いて向かう羽目になってしまいます。

そしてバスに揺られること1時間。前回コースアウトした山伏峠へ到着。

前回かなり苦しんだコースだったので、気合を入れて臨みたいと思います!!

前回疲労しすぎて詳しく説明できなかったのですが、登山口は山伏峠バス停近くの山伏トンネルを抜けたところにあります。

このちっちゃいやつが目印。見落とさないように。

登山口周辺はちょっとした広場になっています。

舗装された道を登った先に登山口があります。

「東海自然歩道」の文言はありませんが、ここから登っていきましょう。

道はしょっぱなからかなり急です。が、序盤なので勢いで登ってしまいましょう。

笹が生い茂っているので、肌は露出しないように。長袖長ズボン、かつ手袋着用がおすすめです。

笹を掻き分けながら進んでいきます。

電波塔の足元を抜けてズンズン登っていきましょう。

すると分岐点が。どちらでも同じ道を進むのですが、右側は勾配がゆるやかだけど歩く距離は長い、左側は勾配は急だけど歩く距離は短い……左側を進みます。

前回クリアした菰釣山への案内がありました。もう絶対行きません。そんなことを考えながらしばらく進むと……

東海自然歩道への合流地点 山伏峠分岐へと到着〜!

まずは前回の借金を返すべく、高指山を一気に目指します!!

山伏峠分岐を越えるといきなりの下り坂。ですが、前回のコースで鍛えられたので、全く動じません。

いい感じのTHE 自然歩道をサクサクと歩いていきます。

気がついたら富士山に見守られていました。ありがたい。

高指山まで2km。余裕ですね。

前回の濃霧のなかで歩いていたら、ここで間違いなく滑落していたでしょう……。鎖にしっかりつかまりながら降りていきます。

丹沢コースで嫌というほど苦汁を味わった「下りからの登り」ですが、序盤ということもあってかなり余裕。

何より天気がいいので、歩いていてめちゃめちゃ気持ちいい。

そして地面はフカフカ。めっちゃ歩きやすいです。

そして見守る富士山。
笹の間を潜り抜けて、頂上を目指します。

そしてこの上り坂を駆け上がると……!

みてこれ!!

富士岬平というところなのですが、ロケーションが最高すぎません?

富士岬平を後にし、正面に見える高指山を目指します。

そして、数分で高指山へ到着!

こっちもすごいよ〜!!!

案内看板を見ると平野バス停まで1本でいけるみたいなのですが、実はこのルートは東海自然歩道ではありません。少し遠回りになってしまいますが、切通峠方面へ向かいましょう。

平野を目指して

高指山をクリアしたので、ここからは一気に下山。前回の目的地であり、国道413号線と山中湖がぶつかる平野というところを目指します。

天気がいいからか、珍しく登山客の方にもすれ違いました。ひとりじゃない!

10分ほど下ると、おなじみの看板が視界に入ってきます。

はい!東海自然歩道〜!ここを右折します。

枯れ草を右手に進んでいくと……

いきなり分岐点が!ここは右側のルートを選んでください。

富士山に向かって歩いていくイメージです。

なにやら屋根が見えてきました。しかし避難小屋ではなく、別荘のようです。別荘がたくさん立ち並ぶエリアを抜けていきます。

高原っぽい〜!!

すると、かなり傷みまくった看板が。よくよく見ると、東海自然歩道という記載がありました。神奈川と比べるとあまりお金をかけてないみたいです。

文字のペンキが剥がれちゃっているから全然読めない。

ヴィンテージな案内看板の誘導どおりに進んでいくと、この看板に突き当たります。Earth Windも気になりますが、「平野・大平山コース」を目指しましょう。

道なりにまっすぐ進んでいくと……

テニスコートが見えてきます。このあたりはスポーツ合宿がさかんみたいですね。

そして看板に沿って、右折します。看板にグリーンのラインが引いてあるコースが東海自然歩道みたいですね。

2~3分歩くと、県道730号線に合流します。

平野まで山道はないので、ひたすらに進むのみ!

山梨名物ハッピードリンクショップを発見!富士山とのコラボでお届けします。

そして大通りに突き当たったら、そこが平野!

コンビニもあるので、食料や水分が足りない場合は調達しましょう。

大平山を目指して

ようやく前回の目的地だった平野に到着。借金をチャラにできたところで、次のコースへ歩みを進めていきたいと思います。

次に目指すのは大平山。平野の交差点で鋭角に曲がり、山伏峠へ向かうバスで通った国道413号線(道志みち)を進みます。

ひたすらまっすぐに進みます。

5分ほどで小さな鳥居が見えてきました。

鳥居の横にある看板を見ると、東海自然歩道の6文字が!ここを左折して細い路地に入りましょう。

しばらく進むとグリーンのラインが眩しい看板が。ここを右折して、再び山道が始まります。

長い長い石段を登っていきましょう。

石段ゾーンは意外とすんなり終わり別荘地へ。

看板を頼りに進んでいきます。

グリーンのラインは引いていないけど、大平山へ向かうので、こちらの看板にも従いましょう。

別荘地は一本道ではないので、この看板が命綱。分岐点には必ずあるので、チェックしてくださいね。

しばらく進むといよいよ本格的な山道の始まり。12月〜3月はトイレを封鎖しているので、平野あたりで済ませておくようにしましょう。

下って〜

登って〜

ひたすらに登る〜!

山賊の仕業かと思ってしまうくらい階段が荒れているので、注意して登りましょう。

そして、出ました!恐怖のロングロング木製階段。とはいっても別に角度がキツイとかではないので、ゆっくり登っていけば特に大変ではありません。

しばらく進むと看板が見えてくるので、案内に従って進みましょう。

道が広がります。

”抜け感”がいい感じ。

そんなこんなで大平山の手前にある平尾山に到着!ここからの眺めも最高!!

パノラマ撮影もしてみたよ!!

遠くには八ヶ岳の稜線が見える……!

この勢いで、大平山まで突き進むぞ〜!

でも、僕の行く手には……

めちゃめちゃロングな木製階段が……。あの世まで続いてるのかな…。

階段を登り終えると、大平山の山頂までは一直線!

そして最後の階段を登ると……

はい〜!優勝!!!眺め良すぎる!!

富士山、そして眼下に広がる山中湖を見ながら、お昼タイム。いやー、今までで一番のロケーションかもしれません。大平山コース、かなりおすすめです!!

富士吉田を目指して

食事を終えたら、今度は下山。忍野八海を経由して、富士吉田市へ突入したいと思います。

まだなごり雪が。

見上げれば春の訪れ。

季節を感じながら進んでいくと、まさかの分岐点が。ここ、完全に右でしょ……。

でも、看板は示しているのは明らかに階段。……いくしかない。

さすがに少しハードでした。だんだんきつくなってきたー!

でも、階段の先からの眺めは最高。富士山がだんだん大きくなってきました。

そして再び分岐点。大平山の先にある山中湖花の都公園方面へ向かいます。

長い長い階段を下って……

杉の林を抜けると……

またしても別荘地に。

花の都公園を目指します。

別荘地を横断ししばらく進むと……

一気に視界が開けます。ようやく下界に帰ってきました。

山道とは打って変わって、のどかな田園地帯。

そして、道はまっすぐに伸びている。

県道717号線との合流近くには食事処が。山梨名物ほうとうも気になるけど、さっきお昼を食べたばかりなので、泣く泣くスルー。

そして舗装された道路をひたすらに歩いていきます。

ひたすらにまっすぐに。

20分ほど歩いたところで忍野八海方面へ左折。

またしてもまっすぐに歩いていく。

なぜか東海自然歩道の看板からグリーンのラインが消える……でも、道はひたすらにまっすぐ、忍野八海、富士吉田方面へ。

だんだん飽きてくる。

この看板が見えたら忍野八海はもうすぐ!

この交差点を右折すれば観光名所の忍野八海です!……が、残念ながら看板は逆方向(左側)を指しているため、こちらもスルー。

後ろ髪を引かれる想いでまっすぐに進んでいきます。

富士学園のところを右折しましょう。学校の敷地には立ち入らないのでご安心を。

一気に人通りがなくなり、ちょっぴり寂しくなる。

大きい道路に突き当たってコースを見失いかけるのですが、よく見るとミラーの後ろに案内看板らしきものが。

よかった!間違っていなかった。民家の脇に入っていくのは少し気がひけるかもしれませんが、気にせずいきましょう。

すると、再び寂しい道に。

間違ってはいないみたい。

しばらくすると再び道路にぶつかり、コースを見失いかける。

あ!グリーンのライン発見!クルマの往来に気をつけて道路を渡りましょう!

しかし、やっぱり寂しい道に。

急に山道っぽいルートへ。

いや、ふさがってるし。

どうにか倒木を乗り越え、進んでいきます。だんだん日が落ちてきて暗くなってきた。

とにかく看板に沿って歩いていくと……

急に山道になる。

でも、また階段(くだり)になって……

気がついたら東京電力の発電所の横に出てきます。うまくできてる。

あとは、この看板に沿って進みましょう。

しかし、この看板を最後に東海自然歩道の看板は見つけられなくなってしまいます。そこで以前富士山駅でゲットした地図をみながら、ルートを確認。

ふじさんミュージアムの敷地を突っ切って、

国道138号線まで出てしまいましょう。

そして、この路地に入って……

てくてくと歩いていくと、

あっ!ついに富士浅間神社に到着!!

めちゃめちゃ力強い鳥居が迎えてくれました。

荘厳な雰囲気……外国人観光客の方もたくさんいました。

この旅の安全を祈願したら、

おみくじもやっちゃいましょう!

なんなの。

末吉くんをくくりつけて、浅間神社を後にします。とりあえず今日の予定していたコースはすべてクリア。ホッとしながら富士山駅に帰ります。

というわけで、いかがだったでしょうか?天候に恵まれたこともありますが、かなり快適な時間を過ごすことができました。個人的には、高指山がすごくよかったです。手軽に登れると思うので、カジュアルに登山を楽しみたいという方はぜひ登ってみてください。

それにしても、高尾山から富士吉田まで歩いてきたと思うと感慨深いものがあります。とはいえ、まだまだ通過点にすぎないので、引き続きがんばっていきたいと思います。次回は富士山の北側にある河口湖、精進湖あたりを攻めるコースになる予定です。では、また会いましょう!!

<今回のコース振り返り>

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